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ぴいぷる 女性デュオ・花*花 どこでも駆け付けて歌いたい ふたりの道は平ではなかったけど…24周年、あ~いっしょにいてよかったな

zakzak by夕刊フジ 2024年7月24日 6時30分

24年前、メジャーデビュー曲「あ~よかった」で大ヒットを放った女性デュオ「花*花」は休止期間を経て、来年25周年を迎える。

こじま「今年は24周年のツアーを開催します。テーマは〝heading to quarter〟。25周年へ向けて今年は大切な年です」

おの「昨年も言ってなかった?(笑)23年目も25周年の節目を意識していましたね」

2000年、「あ~よかった」でNHK紅白歌合戦に初出場。同年、ドラマ主題歌にもなった「さよなら大好きな人」も大ヒットした。

こじま「当時は2人で好きな曲を作り、歌いたい曲を歌っていたのが、曲がヒットして忙しくなり、想像していた生活とはあまりにも違ってきたので、戸惑っていました」

おの「プロになりたくて音楽を始めたわけではなかったのに。それがいつまでに次のシングルを作り、アルバムを出すという、1年先までスケジュールが埋まる生活に変わってしまって…」

デビューから3年。全盛期に活動休止を発表し、世間を驚かせた。

こじま「所属先の音楽事務所の親会社がクレーンゲームのぬいぐるみを作っていたのが、当時、(新型肺炎の)SARSの影響で中国の工場が経営不振となったことで音楽事務所がなくなってしまったんです」

おの「いったん活動を休止するのもいいかな。ちょうどそういう時期でもありました」

だが09年、「花*花」は活動を再開、ツアー活動を復活させる。

おの「兵庫県尼崎市のライブハウスのオーナーが『10周年は2人で何かやらないと』と声をかけてくれたんです。かつてのレコード会社のスタッフも集まり、公演を手伝ってくれました」

こじま「尼崎と渋谷。2回だけの10周年記念。これっきりのつもりでのライブだったのに…」

おの「〝待ってたよ、お帰り〟って言ってくれるお客さんたちの言葉がうれしかった」

再結成後、音楽朗読劇「ヘブンズ・レコード~青空篇~」(15年)や映画「かぞくわり」(19年)の主題歌制作など幅広い活動を展開する。

こじま「2人だけで続けてきた音楽活動が、再結成後は映像や演劇の方たちから依頼を受け、音楽担当としての参加です。依頼は断りません。いつでも〝やります!〟。〝できます〟ではなくて」

おの「正直、引き受けて、しんどいときもあります。でも納期は絶対に守りますので安心して依頼してください(笑)」

朗読劇は阪神大震災がテーマ。2人とも地元・兵庫県高砂市で震災を経験している。

おの「2人が学んだ音楽学院は神戸にあり、震災後、焼け野原の中を歩いて通っていました」

こじま「在学中に『花*花』を結成しますが、実は10歳の頃、地元の児童合唱団で2人は出会っていたんです」

おの「音楽学院で出会い、久しぶりだねと言ったら、覚えていなかったよね(笑)」

今春開校した兵庫県加古川市立の小中一貫校「両荘みらい学園」の校歌の制作を依頼された。

こじま「初めての経験。校歌を作るのは目標だったので、また一つ夢がかないました」

おの「開校式で在校生たちの前で披露でき感動しました。足かけ3年の校歌作り。学校の委員会などにも参加し、在校生の意見なども聞きながら作った校歌なんです」

さまざまな夢をかなえてきたが、今後はどう見据えているのだろうか。

こじま「主題歌は作りましたが、いつかドラマや映画などの劇伴(劇中歌などの楽曲)も手掛けてみたいですね」

おの「どこへでも駆け付けて歌いたい。私たちのようなツインボーカル(2人の混声)と2台のピアノ(キーボード)の編成はなかなかいません。2人で何でもできるよね」

こじま「1人ではできなくても、2人ならね」

25周年に向かって…。唯一無二のデュオの可能性は無限大だ。

(ペン・波多野康雅/カメラ・泰道光司/レイアウト・市川高子)

■花*花(はな・はな) こじまいづみとおのまきこのボーカルデュオ。ともに兵庫県高砂市出身、甲陽音楽学院(現神戸・甲陽音楽&ダンス専門学校)同期生で2000年にメジャーデビュー。「24周年記念ワンマンライブ」が7月27日、大阪市北区の「あいおいニッセイ同和損保 ザ・フェニックスホール」で開催。

■こじまいづみ(写真右) 1976年4月6日生まれ。48歳。ゴスペルに魅了され音楽の道へ。専門校ではプロミュージシャン科ヴォーカル専攻。

■おのまきこ(同左) 76年11月23日生まれ。47歳。幼少期からピアノを習い高校ではジャズバンド部に所属。専門校で同科ジャズピアノ専攻。

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