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小泉進次郎氏〝出馬〟情報「ポスト岸田」レース、次期衆院選「勝てる頭」への危機感 親子2代、古い自民をぶっ壊すか

zakzak by夕刊フジ 2024年7月2日 11時35分

岸田文雄内閣の支持率低迷が続き、自民党内では「ポスト岸田」レースが早々にスタートした。石破茂元幹事長(67)や、河野太郎デジタル相(61)、茂木敏充幹事長(68)らが出馬の意向を示唆しているが、「昔の名前で…」という感も否めない。こうしたなか、国民的知名度が高い小泉進次郎元環境相(43)の出馬情報が急浮上した。背景にあるのは、次期衆院選で「勝てる顔」は誰なのかという強烈な危機感だ。親子2代で、古い自民党をぶっ壊すのか。ジャーナリストの岩田明子氏は、人気連載「さくらリポート」で、岸田首相が総裁選への決断に絡めて、官邸の秘書官人事を凍結したという警戒情報を伝えた。

ジャーナリストの有本香氏は1日のインターネット番組「百田尚樹・有本香のニュース生放送 あさ8時!」で自民党総裁選についてこう語った。

「昨日(6月30日)、事情をよく知る人に聞いたが、小泉進次郎さんが出るかもしれない。結構いい線いくんじゃないか」「全国の党員投票で、もし小泉さんが2位でも決選投票へ勝ち上がったら、そのまま首相になる可能性があると思う。選挙の顔は小泉進次郎がいいと議員はみんな思う。この機に若返りと言って、メディアもそういう形で盛り上げたら小泉さんがなる可能性は結構高い」

各種世論調査でも、「ポスト岸田」候補として石破氏に次ぐ人気の進次郎氏だが、父の純一郎元首相から「50(歳)まで立つな」と諭されているといい、自身の総裁選出馬には言及していない。

その一方で、現状は民主党に政権を譲り渡した2009年当時より厳しいとの危機感を持っているという。

6月30日には神奈川県綾瀬市長選の応援演説で「今、全国で選挙をやれば、とにかく自民は負ける。自民に投票する気になれないという自民支援者だっている」と述べた。

実際に共同通信社が6月29、30両日に行った電話調査で次期衆院選の比例代表投票先を聞いたところ、18%が「立憲民主党」と回答し、自民党の16%を上回ってトップだった。普段の支持政党は自民が25%で、12%の立民をリードしたが、比例投票先では立民が逆転しており、自民党への不信感の根深さを示している。

「ポスト岸田」に求められるのは、自民党を取り巻くこうした沈滞ムードを打破することだが、党内政局で名前が出ている石破氏や河野氏、茂木氏らが岸田首相に代わる「選挙の顔」としてどこまで有権者に通用するのかは未知数だ。

自民党ベテラン議員は「国民が納得する〝刷新〟が、このままでは得られないのではないか、という強い危機感が党内に充満している」と明かす。

政治評論家の有馬晴海氏は「河野氏も閣僚を経験するうちに〝古い体質〟の政治家に変わっていった面もある。石破氏も言いたいことは言っているが、やはり同様の印象を持つ人がいるかもしれない。自民党離れした層を再び取り戻すには、経験や人物というよりも『若さ』や『女性』といった条件で国民を驚かせる必要を感じている人も党内にはいるのではないか」と指摘する。

自民党で戦後最年少の総裁(首相)となったのは、06年に52歳で就任した安倍晋三元首相だが、第1次政権は約1年で退陣を余儀なくされた。

有馬氏は「安倍元首相も第1次政権を率いた際は1993年の初当選から13年で同じ当選5回だった。進次郎氏は2009年の初当選から今年で15年で当選5回になる。安倍元首相も1度は失敗している。今回進次郎氏を推す声が出てもおかしくない。進次郎氏も出馬を考えている可能性もあるが、菅義偉前首相が石破氏を推す場合、見送るのではないか。ただ、進次郎氏が出馬を決めれば国民は沸き立つと思う」との見方を示す。

進次郎氏の環境相当時の「実績」として知られるのは、レジ袋の有料化について具体化したことなどとされる。官房副長官など官邸入りの経験もない。

保守派の支持が厚い高市経済安保相

また、1日夜には菅氏と石破氏、二階派の武田良太元総務相が都内のホテルで会食した。石破氏としては菅氏や二階派との連携を進めたい思惑があるとみられる。

保守派の支持が厚いのが高市早苗経済安保相(63)だ。先の通常国会では、「安倍元首相の宿題」といわれたセキュリティ・クリアランス(SC)制度の法制化を実現した。外交・内政の諸課題で毅然(きぜん)とした姿勢を示し、講演会などで全国行脚し、政策を訴えている。

「コバホーク」こと小林鷹之前経済安保相を推す動きも

中堅・若手に推す動きがあるのは小林鷹之前経済安保相(49)だ。東大法学部から大蔵省(現財務省)のエリートで、保守的な政治信条を持つ。SNSなどでは名前をもじって「コバホーク」と呼ばれる小林氏は「いつか首相として国のかじ取りを担いたい」と意欲をにじませる。

有馬氏は「高市氏は無派閥のため、推薦人が集まるかどうかがポイントだ。小林氏も能力への評価が高く、今の政治をがらりと変える印象を与えるかもしれない。ただ、有権者に『若ければいいと選んだのではないか』と見られるリスクもある」と述べた。

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