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ニッポン放送・飯田浩司のそこまで言うか! 夕刊フジの人間を照らす〝オレンジ精神〟を引き続き実践します! 出会いは小学生の頃…一区切りを迎えるのは誠に残念

zakzak by夕刊フジ 2025年1月29日 15時30分

2019年6月の連載スタートから5年7カ月。ついにこの日が来ました。当初の想定では、拙欄が終了するのは紙面改編と合わせてか、朝の番組(ニッポン放送の番組『OK! Cozy up!』)を降板するか、いずれにせよ夕刊フジに送り出されるものと思っていました。まさか、休刊で私が夕刊フジを送り出すとは想定外でした。

このオレンジの紙面との出会いは小学生の頃。たまに、読みかけの夕刊フジが親父の会社カバンの中に入っていて、「へぇ~、こんなサイズの新聞もあるんだ」と思った記憶があります。

中学時代から競馬に興味を持ち出すと、週末の紙面が気になりました。ネットのない当時、いち早く確定枠順を知らせてくれた夕刊紙。中でも夕刊フジは、競馬エイトやサンスポとほぼ共通の見やすい馬柱が気に入っていて、GⅠの前々日などよく買いに走ったものでした。

高校生から近所のコンビニでバイトを始めると、今度は売る側に。当時夕刊紙は120円。朝刊スポーツ紙とは10円違いで打ち間違えると大目玉を食らいましたが、某紙と違い夕刊フジはサイズが違うので私のような素人店員でも識別できて助かった(笑)。

夕方のシフトで出勤すると店頭に並んでいて、見出しを確認してお客さんとの会話のタネにしていたのも思い出します。それゆえ、自分が夕刊フジに連載を持つことには特別な思いがありました。

手元に特別版『さらば、オレンジ色のニクい奴』があります。この発売を報じる記事で、矢野将史編集長は「人を描く、人間くさい新聞であることを貫いてきた」と語っています。

これ、ラジオも同じなんです。音声のみで勝負するので、お店の紹介にせよ、ニュース解説にせよ、当事者の声や表情をどう音に乗せるのかが命。不思議なもので、映像なし音声のみの方が本心を浮き彫りにします。

本稿執筆中に通常国会が開幕しました。石破茂首相が施政方針演説に臨み、目玉として「楽しい日本」を掲げましたが、これを訴える部分が一向に盛り上がらない。上から目線で人ごとのように聞こえましたが、後から映像を見るとやはり、原稿を丸読みでした。

ドナルド・トランプ米政権が始動し、少数与党の石破政権、混乱の韓国、力の信奉者・中国、いまだ同胞を返さぬ北朝鮮…。内外で懸案山積の中、人間を照らす夕刊フジが一区切りを迎えるのは誠に残念でなりません。

政治も経済も外交も、行うのは人間。誰がどんな思いで決定したのか? 受け止めた国民はどう思うか? この〝オレンジ精神〟を引き続きラジオや、4月19日(土)に東京国際フォーラムで行う番組のイベント「激論! 有楽町サミット2025」などで実践していきます。

これまで5年7カ月、テーマ案から取っ散らかる文章の整理まで伴走してくださった編集局の皆さまに感謝申し上げ、筆を置きます。本当にありがとうございました! =おわり

■飯田浩司(いいだ・こうじ) 1981年、神奈川県生まれ。2004年、横浜国立大学卒業後、ニッポン放送にアナウンサーとして入社。ニュース番組のパーソナリティーとして、政治・経済から国際問題まで取材する。現在、「飯田浩司のOK!Cozy up!」(月~金曜朝6―8時)を担当。趣味は野球観戦(阪神ファン)、鉄道・飛行機鑑賞、競馬、読書など。

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