米大統領選は5日(日本時間同日夜)から、投票が行われる。民主党のカマラ・ハリス副大統領(60)と、共和党のドナルド・トランプ前大統領(78)が熾烈(しれつ)な戦いを繰り広げ、支持率は拮抗(きっこう)する。5日夜(同6日朝)に投票が締め切られて開票作業が始まるが、米メディアでは勝敗は即日判明せず数日後になるとの見方も出ている。
ハリス、トランプ両氏は4日、勝敗のカギを握る激戦7州のうち、東部ペンシルベニアで最後の訴えに臨んだ。
ハリス氏は「まだ24時間ある。仕事をしよう」と戸別訪問をする支持者を激励し、トランプ氏は「ハリス氏が南部の国境を開放し、犯罪者の移民を解き放った」と民主党政権を批判した。
米政治サイト「リアル・クリア・ポリティクス」の集計によると、4日時点の全米の支持率は、ハリス氏、トランプ氏とも48・5%でタイとなっている。激戦7州の平均では、トランプ氏が48・6%で、47・7%のハリス氏を僅かにリードしている。
米大統領選は、選挙結果を左右する郵便投票の集計に時間がかかるため、勝敗の判明には時間がかかるとの見方がある。前回2020年の選挙でも郵便投票の開票作業に時間がかかり、結果判明は投票日から4日後だった。今回も「祝勝会の主催者は、会場を数日間予約しておいた方がいい」(ニューヨーク・タイムズ紙)と、数日以上かかるとの予想も伝えられる。
両候補のデッドヒートが最終盤まで続いていることも混乱に拍車をかけそうだ。2000年の大統領選では南部フロリダ州で大接戦となり、票の再集計をめぐって最高裁まで争われ、勝者が決まったのは約1カ月後となった。
大接戦が予想されるトランプ氏㊤とハリス氏(いずれもロイター)