阪神は勝率5割で臨んだ21日の広島戦(甲子園)で、ホンマかいな…の先発野手全員適時打&得点で爆勝。前半戦最後の試合で連敗を4で止め、4位ながらなんとか4年連続の貯金ターンを決めた。
不振の象徴だった森下、佐藤輝、大山ら主軸もそろい踏みで打ちまくっての勝利に、岡田彰布監督(66)は「負けたら借金? 何回目や。4、5回やろ、(貯金が)ゼロになってから。それやったら…もうちょっと早めに緊張感持てばええのに。(貯金が)あるときに」と苦笑い。
ここまで昨年日本一のナインが軒並み不調で、「岡田監督にとっては想定外の連続。今年の連覇は難しいのでは…」(球団OB)などとささやかれるなか、試合前の前半戦総括では見事なタンカを切ってみせた。
先発で8勝の「才木が一人で頑張ってくれた」と殊勲者に挙げつつ、不満はもちろん野手組に集中。「もう見ての通り。誰ひとりとして満足のいく前半戦じゃなかった。これはもう後半戦に向けて奮起しないと、それは野手全員よ」とダメ出ししたうえで、異例の大混戦にある戦況には不敵にこう言い放ったのだ。
「まあ、でも2月からこんなのは想定してるんで。しのいで、しのいで前半戦ってきたけど、別に自分の心の中では何とも思ってない。はっきり言うて。混戦のおかげというとまずいけど、チームとしては本当にいい状態、時期はなかった。だから勝負どころでは皆が当然わかってると思うので、楽しみは楽しみ」
周囲の不安説をよそに堂々たる反攻宣言ではないか。先日までのナインをこき下ろし、ボヤキまくる言動がウソのよう。根拠は定かでないが、そこは百戦錬磨の岡田監督。タンカの有言実行が楽しみだ。 (岩﨑正範)
阪神―広島16回戦(広島8勝7敗1分、18時1分、甲子園、4万2609人)
広 島010010001-3
阪 神00600600×-12
(勝) 西勇14試合4勝3敗
〔敗〕 九里14試合4勝6敗
(本) 大山7号②(矢崎)