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おかげさまで40年 これがWAHAHA本舗だ! 「勘がいいけど芝居は苦手意識」の久本雅美、役者に詳しい柴田理恵とは互いに尊重、いまだに続いているコンビに

zakzak by夕刊フジ 2024年8月22日 11時0分

「下ネタは徐々に減ってきて、難しいものにチャレンジしたいというものはあるんです」

そう語る喰始氏が照準を合わせたのが、コンテンポラリーダンスで表現するシリーズだ。

「例えば、日本の純文学の『父帰る』や『人間失格』などを、セリフではなく、体の動きだけで表現するんです。分かるはずがないと思うでしょ? それが観客は皆、大ウケして笑うんです」

40周年公演は、動物がテーマになるというが、実はもっと攻めたものを計画している。

「(正体不明の芸術家)バンクシーを何らかの形で表現できないかと思って、久本雅美にやらせようと思っています。まだ何も見えないけど、何とか実現させたい」

そんなムチャぶりをされた久本の本質とは。

「東京ヴォードヴィルショー時代から、勘はいいけど芝居に対して苦手意識が強く、若手公演にも呼ばれない。久本自身も自覚し、劇団を辞めるときも柴田理恵は佐藤B作に引き止められたけど、久本は何も言われなかったんです」

ワハハではルックスを買われ「ワハハの原田知世」という路線でやるものの、なかなかもう一つ弾けない。そしてある時、喰氏は気付いた。

「舞台よりも打ち上げや酒を飲んでるときの方が面白く、『好きなことをやってみなさい』と言ったんです。そしたら関西出身だから、吉本とか松竹新喜劇にめちゃくちゃ詳しく、パロディーっぽいのを作ってきて、それがすごく面白かった」

すると、役者のことには詳しい柴田理恵も、お笑いに関しては久本に一目置くようになった。

「それぞれ互いに『このジャンルはこっちが得意』と相手を尊重するようになり、いまだに続いているコンビなんです」

「不安だけどやる」というタイプだった久本は、人気が出てくると「えっ、そっちの実験やって失敗したら怖いし、どうしよう…」という心配性が出てくる。

「〝よろちくび~〟などは客演で求められるけど、そうじゃない実験的なことはワハハでしかやれないから、と言って、不安だろうがやらせます。ほかでは全身タイツは着せてくれないから(笑)」

(佐藤栄二)

WAHAHA本舗40歳記念全体公演「シン・シンワハハ40」

9月28日~10月6日の東京・シアターサンモールから始まって、兵庫・神戸国際会館こくさいホール(10月20日)、大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール(11月2日)、12月14、15日の大阪・森ノ宮ピロティホールまで全国17カ所28公演。

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