米大リーグ・レッドソックス傘下3Aからソフトバンク入りが決まった上沢直之投手(30)への誹謗中傷が止まらない。
昨オフに日本ハムからポスティング移籍するも1年で見切りをつけたうえ、直前まで古巣の施設でトレーニングに励んだが新たに4年契約を結んだのは福岡の常勝軍団だった。直後よりSNSには「ファンの気持ちを逆なでしている」「本当に軽蔑する」「不快感を抱く選手」などと批判が殺到している。
球団関係者は「ある程度想定していたこととはいえ、厳しい状況」と事態に困惑している。26日には福岡市内で入団会見が開かれるが、今後は1年前にバッシングが止まなかった山川穂高内野手(33)を教訓にして対応に乗り出す。
当時は移籍直後から球団にはひっきりなしに山川への単独取材の打診があったが「グラウンドで結果を残す前は時期尚早」として球団判断で一切応じず。その後月間MVPなど何らかの実績を残した段階で露出を増やすプランを温めるも結果的に見送られた。リーグ優勝後は再び依頼が増え、日本一達成時点で再考する構えだったが今度は山川本人の意向を踏まえて受けることなくシーズンを終えた。
上沢を新戦力として福岡のファンに大々的に売り出したい気持ちはあるものの「最適な露出タイミングを図らないとかえってマイナスプロモーションになりかねない。焦る必要はまったくない」と前出関係者。雑音を封印して結果的に山川のリーグ2冠を引き出した戦略で上沢も本業に集中させたい。
(山戸英州)