2024年米女子ゴルフツアーは24日(日本時間25日)に最終日を迎えた「CMEグループ・ツアー選手権」(米フロリダ州)で全日程を終了した。米ツアー3年目の古江彩佳(24)が日本勢初の快挙を達成した。最終戦は8位タイで締めて4日間とも60台のスコア。今季の平均ストロークは69.988。年間平均ストローク№1称号の『ベアトロフィー』に輝いた。
「まさか自分が獲れる賞だとは思っていなかった。自分へのいいご褒美になりました」
今季のスタッツをみるとそのすごさがわかる。91ラウンドして平均以下のスコアで回るパー・サブ・ラウンドは64回、その内60台のスコアは40回は、いずれも№1。まだある。ボギーなしのラウンド15もトップ。パーオンしなかったが、パー以上のスコアをマークしたリカバリー率が66.5%で1位。さらにパー3の平均スコア2.94、トップ25以内フィニッシュ18回もトップだった。
ドライバーの平均飛距離は250.41ヤードと全体134位で下位だが、フェアウエーキープ率は82.83%(5位)、パーオン率73.97%(7位)というショットの精度、平均パットが1.77(9位)という巧さでスコアを作った結果である。
24大会出場で予選落ちはわずか1度。年間ランキングも6位、年間獲得賞金額は281万1824ドル(約4億3245万円)。153センチと小柄ながらやることは〝ビッグ〟である。
精神的にもメゲないタフさがある。米ツアー1年目の22年、1月に渡米すると6月末の「全米女子プロ選手権」まで新天地で14戦こなした。7月の「ニッポンハムレディス」で半年ぶりに帰国した際、「食事も全く問題ないですよ。初めての土地、街を訪れるのは逆にとても新鮮です」と笑った。不慣れな言葉、時差がある広大な異国にも抜群の環境順応能力があった。
そんな古江の日本での最高の楽しみは浜崎あゆみのライブ。今年も年末に開催される。以前こう話していた。「ライブで思いっきり弾ける。それが力になる」。今季は7月の「アムンディ・エビアン選手権」で日本勢4人目のメジャー制覇するなど、実りの〝年女〟となったが、来年も続きそうである。 (産経新聞特別記者・清水満)