阪神は28日の中日戦(甲子園)で延長11回に劇的サヨナラ勝ち。前半戦であれほど足を引っ張た打線がまたも爆発し、今季3度目の同一カード3連勝で後半戦の好発進を決めた。「勝負の8月」を連呼してきた岡田彰布監督(66)の〝怪気炎〟も拍車が掛かる一方だ。
抑えの岩崎が9回に同点に追いつかれても、今の阪神はへこたれない。前半戦で2軍落ちも味わった森下が11回1死二塁で、中日の絶対的守護神のマルティネスから見事なサヨナラ打。指揮官に「あいつがやってることはようわからん」と再三ボヤかれてきた2年目の期待株は、「いいところで打てたのが一番。この試合で勝ち切れたのは大きい」とニッコリだ。
この日は猛打賞もマークし、今カードは12打数8安打の大暴れ。森下に負けじと4番佐藤輝も猛打賞、5番大山も8号ソロを含む2安打。すっかり頼もしくなった主軸トリオに、さすがの岡田監督も「塁をにぎわすようにはなったので、徐々に形ができている。皆が役割が分かって、後半が勝負というのも分かっているから」とご満悦だ。
「スコアブックに載らんようなミスとかいっぱいある。ヒットなんか出ないわ。サインも分かってない」などと、打線にボヤキまくった日々も今や昔か。3・5ゲーム差の首位巨人と30日からぶつかる次カードに向け、「いいゲームをすれば、お客さんに喜んでもらえる」と不敵に言い放った。 (岩﨑正範)
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阪神―中日18回戦(阪神11勝5敗2分、18時1分、甲子園、4万2607人)
中 日01000000200-3
阪 神01000110001x-4
(勝) 岡留17試合1勝
〔敗〕 マルティネス43試合1勝3敗29S
(本) 細川13号①(西勇)、大山8号①(松葉)