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ニッポン放送・飯田浩司のそこまで言うか! パリ五輪の日本選手、日替わりでスターが誕生 最後まで諦めないことの大事さ、男子体操団体が決勝で最後の最後に中国を逆転

zakzak by夕刊フジ 2024年8月14日 11時0分

パリ五輪は11日、日本時間の12日早朝に閉会式が行われ、17日間にわたる大会の幕を下ろしました。

東京とパリとの時差は7時間。日本の深夜・早朝に、メダルがかかった試合が組まれていました。朝の番組(ニッポン放送『飯田浩司のOK!Cozy up!』)を担当していると、その結果やインタビューを「録って出し」で放送することになります。

直前まで試合の状況を見守り、結果によって番組冒頭の内容が差し替えになるというスリリングな日々でした。パリで取材をした同僚の小永井一歩(こながい・かずほ)アナウンサーもギリギリまで粘って取材をしてくれましたから、こちらも意気に感じました。

夏の五輪は例年、序盤に柔道や体操、水泳などのメダルラッシュで盛り上がり、続く陸上などはメダルがなくて一段落し、その後、レスリングやマラソンでまた盛り上がることが多かったです。

ところが、今回は日替わりでスターが誕生しました。おかげで朝6時の番組オープニングは、連日メダル実況とインタビューで、テンション高くスタートすることができました。そのインタビューも音声のみですから、声のトーンやニュアンスで感情の動きをよりクリアに感じます。

レスリング男子グレコローマンスタイル77キロ級で金メダルを獲得した日下尚(なお)選手の「やったぜ!」という雄たけびはほほえましかったですね。

選手インタビューでの言葉も印象に残りました。

「最後まで諦めるな」

男子体操団体決勝、最終種目を前に3点以上の差があるなか、主将の萱和磨(かや・かずま)選手を中心に組んだ円陣でこんな言葉が飛んだそうです。その執念が、エースの橋本大輝選手に乗り移ります。

「みんなの思いを背負って戦いたくて」と、チーム全員から背中を押してもらって戦い、最後の最後に中国を逆転。勝負は下駄を履くまで分からない。諦めないことの大事さを見せつけられました。早朝ですから、なかなかかないませんが、子どもたちに見せたいシーンでした。

そして、みんなの思いを背負って戦いたかったと語る橋本選手のすがすがしさ。自分のためではなく、みんなのために戦うとき、われわれ日本人は世界を驚かせるような集中力を発揮してきました。

近江商人は「客良し、店良し、世間良し」の三方良しと言い、大阪の商人文化には「稼ぎがあって半人前、つとめが出来て半人前、合わせて一人前」という言葉もあるそうです。いずれも、自分の商売だけではなく、周りのためにこそ力を尽くせ、それが自分の商売にも帰ってくるという意味ですね。

遠くパリの地で、古くからわれわれに受け継がれてきた魂を見た思いがしました。

さあ、次は28日からスタートするパリ・パラリンピック。リオ・平昌(ピョンチャン)・東京と3大会に密着取材した同僚の新行市佳(しんぎょう・いちか)アナウンサーが縦横無尽に解説してくれると思います。ぜひ、平日朝6時からの「OK! Cozy up!」をお聴きください!

■飯田浩司(いいだ・こうじ) 1981年、神奈川県生まれ。2004年、横浜国立大学卒業後、ニッポン放送にアナウンサーとして入社。ニュース番組のパーソナリティーとして、政治・経済から国際問題まで取材する。現在、「飯田浩司のOK!Cozy up!」(月~金曜朝6―8時)を担当。趣味は野球観戦(阪神ファン)、鉄道・飛行機鑑賞、競馬、読書など。

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