阪神は14日、球団創設90周年の記念イベントを発表。その公式アンバサダーとして前監督の岡田彰布氏（67）＝現オーナー付顧問＝ら監督経験者、名球会選手を中心に9人が選出された。注目は久しく球場など公の場に一切姿を見せなかった、「鉄人」こと金本知憲氏（56）の登場だ。
記念行事の一環とはいえ実に7年ぶりでの〝阪神復帰〟。節目となる今季は本拠地・甲子園で球団史を振り返る「レジェンズデー」が4回開催され、金本氏は6月22日のソフトバンク戦に同じく元監督の矢野燿大氏（56）、真弓明信氏（71）とともに登場するという。
企画した事業本部関係者は「90周年ということでそうそうたるメンバーに協力して頂きました。レジェンズデーは肝になるイベント。（金本さんの参加は）久しぶりじゃないですか。イヤイヤではなく『いいよ！』と。快諾？ してもらいました。アンバサダーをやってもらえる以上、いろんなイベントにも出てもらって盛り上げていってもらいたい」と声を弾ませる。試合前のファーストピッチ、トーク会から街中での記念行事への参加まで予定されている。
金本氏は2003、05年のリーグ優勝に貢献、連続フルイニング出場1492試合の世界新記録を樹立するなど名球会、野球殿堂入りも果たした超大物だ。しかし、監督として阪神に戻った16年は4位、17年は2位も18年に最下位に沈むと引責辞任。もっとも真相はファンと小競り合いした動画等がSNSで流出し、事態を重く見た阪神電鉄本社が事実上の解任に踏み切ったとされている。
また、球界関係者の一人は「現役時代の金本は岡田（前監督）と関係は良好だったが、自分が監督時代に当時評論家だった岡田と試合の評論をめぐって対立。今も不仲でいるのは間違いない」と指摘。今回はその岡田氏とも公式アンバサダーとしてタッグを組むのだが…。いずれにせよ、チョー久しぶりの鉄人の帰還は大きな話題となりそうだ。 （岩﨑正範）