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「選択的夫婦別姓」改正案提出へ〝断固反対〟の吉川里奈議員と島田洋一議員を直撃 阻止へのカギは〝高市法案〟

zakzak by夕刊フジ 2025年1月23日 11時51分

選択的夫婦別姓導入に向け、立憲民主党は24日召集の通常国会で民法改正案を提出する方針だ。石破茂首相も自民党の見解を早急に取りまとめる意向を示した。法案が国会に提出された場合、審議を行う衆院法務委員会は、立憲民主党の西村智奈美委員長をはじめ、導入に前向きな委員も多いとみられる。西村氏を含めて35人の委員がいるなか、明確に反対の声を上げているのが参政党の吉川里奈議員(37)=比例九州=と日本保守党の島田洋一議員(67)=比例近畿=だ。夕刊フジが両氏を直撃した。 (丸山汎)

「法務委員会で反対の声を上げているのは島田議員と私の2人だけ。委員会で最多の14人の委員がいる自民党も、リベラル色の強い方々が並んでいて、危機感が感じられない」

吉川氏はそう嘆く。自らも3人の子を持つ吉川氏は昨年12月の同委員会で質問に立ち、「姓を選択できるのは夫婦だけであり、子供は選択の自由が奪われる」と訴えた。

昨年6月に内閣府男女共同参画局が、320ある国家資格、免許などのうち、旧姓使用ができないものは「ゼロ」であると説明したことにも言及し、「こうした事実が知られていない。それでも女性の権利が守られていないというのであれば、まずは旧姓の通称使用を制度化する法律を作るべきだ。一足飛びに戸籍制度の変更にもつながっていくような法制化の議論をするのはおかしい」と主張する。

参政党・吉川里奈氏 実際は「必然的親子別姓」だ

吉川氏は「『選択的夫婦別姓』という呼び方だが、実際は『必然的親子別姓』『家族別姓』だ。私も含め、結婚で姓が変わることに家族のつながりを感じて喜ぶ女性もたくさんいるが、多数派の意見はまるで取り上げられていない。マスコミは多様な意見や情報を国民に伝えるべきだ」と強く訴えた。

日本保守党・島田洋一氏 戸籍制度にまで影響…「革命的改革」

島田氏も「保守派の基本姿勢の一つは、どういう影響を及ぼすか明確ではない改革には乗り出さないということだ。戸籍制度にまで影響を与えかねないような法制化は、まさに『革命的改革』だ」と反対理由を述べた。

「『選択的』というが、仮に夫婦別姓制度導入が決まった場合、新たに結婚する夫婦だけに適用されるのか、既存の家族にも適用されるのかといった議論も必ず出てくる。日本中は大混乱になる」

懸念されるのは石破政権の動向だという。

島田氏は「通常国会で予算案を通す交換条件として、立民が出してくる法案に対して自民が党議拘束をかけないなど譲歩をすれば成立してしまうだろう。LGBT法が成立した悪夢もある」と語る。

法案成立を阻止する方法はないのか。島田氏は、高市早苗前経済安保相が2002年と20年に2度、旧姓の通称使用を拡大する法案を議員立法として党法務部会に提出したことに着目する。

「自民党の保守派がまとまれるかどうかがカギを握る。党内でもう一度〝高市法案〟を協議して提出すればいい。夫婦別姓に賛成か反対かではなく、旧姓の通称使用を制度化する3つ目の選択肢は一般世論にもそぐう」

産経新聞とFNN(フジニュースネットワーク)の合同世論調査でも、「旧姓の通称使用」を求める声が約45%にのぼる。

島田氏は「日本保守党は党として選択的夫婦別姓への反対を決めている。吉川さんには『頑張ろう』と伝えています」と決意を述べた。

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