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岩本勉 どの口が言うとんねん・特別編 新庄監督がやりたかった〝心と心をつなぐ野球〟ついに実現 日本ハム、8年ぶりCSファイナル進出 試合後、選手の涙にも納得

zakzak by夕刊フジ 2024年10月15日 15時30分

まいど! クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージで、わが古巣日本ハムはロッテとの初戦を落としながら第2、3戦を連取。2勝1敗で8年ぶりのファイナル進出を決めました。就任3年目の新庄剛志監督(52)がやりたかった野球を、選手たちがこの大舞台で体現したと言えそうです。

今季独走優勝の最強軍団ソフトバンクも、警戒度をマックスまで引き上げているでしょう。それほどまでにファイターズナインが見せた野球は魅力にあふれていました。〝心と心をつなぐ野球〟とでも言いましょうか、互いにカバーし合うことができていました。

個人的にMVPをあげたいのは、5回2死から先発北山に代わって登板した田中正義投手(30)です。イニングを2度またいで7回1死まで1回⅔を、1人の走者も許さず無失点に抑える好リリーフ。流れをロッテに渡さなかったことで、攻守に好影響が生まれました。

よく「リリーフの回またぎは難しい」と言います。ベンチに戻ってから気持ちをもう一度高めてマウンドに向かうのは、高度に精神的なコントロールが要求されます。ましてや田中の場合は、5回終了時にグラウンド整備があり、長いインターバルを挟んで6回の続投ですから、さらに難易度が上がります。そして7回のマウンドにも…。

田中の奮投を見て野手陣も奮い立ったはず。勝ち越し点が生まれたのがこの7回だったことは偶然とは思えません。ここでもやはり、野手同士のカバーが生まれます。無死一、二塁から上川畑のバントミスによる併殺で好機が潰えたかに思われましたが、田宮が四球でつなぎ2死一、二塁。水野が2球で追い込まれながらフルカウントまで持ち込み、試合を決める一打を放ちました。

試合後の選手たちが涙を流したのもうなずけます。新庄監督が目指してきた野球がそこにはありました。大きく成長したファイターズが王者にぶつかっていく最高の戦いが、福岡で見られること間違いなしですわ! (元日本ハム投手)

日本ハム―ロッテ第3戦(日本ハム2勝1敗、14時1分、エスコンフィールド北海道、3万7478人)

ロッテ 020000000-2

日本ハム 00200021×-5

(勝) 河野3試合1勝

(S) 宮西1試合1S

〔敗〕 種市1試合1敗

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