阪神は7日のDeNA戦(甲子園)でラッキーな逆転サヨナラ勝ち。前夜に球団歴代最多勝指揮官となった岡田彰布監督(66)に対し、大物OBは〝勝敗度外視〟でも長期政権を熱望する。
1点を追う9回2死満塁で代打原口が右前に運ぶと、右ゴロを狙った度会が悪送球。走者2人が一気に生還した。今季初めて3点差以上の逆転勝ちに成功し、岡田監督は「オレも記憶にないから初めてか…。いつも1、2点の延長というのが多かったけど、(今日は)初めての点の取り合いやろ。それを勝ち切ったのはやっぱり大きい」とうなずいた。
大山、佐藤輝に続き前日6日の試合前には、2年目の森下にも今季初の2軍降格を断行。打撃不振なら聖域なくムチを入れる一方、この日は育成上がりの野口が代打起用に応えてプロ初安打初打点をマークした。メリハリの効いた用兵で監督勝利数は単独トップ更新の516勝も、まだまだ通過点とばかりに周囲は期待のハードルを上げる。
監督経験のある大物OBの一人は「本人にも直接言ったことがあるが、岡田には何位になろうが(2年契約最終年の)今年で終わるのではなく、あと5年はやってもらいたい」と熱望。「そもそも阪神の歴代監督の任期は、平均すると2年もいっていない。それに比べて巨人は5年くらいある。体の続く限り、岡田がもっと長くやるのは当然のことだ」と持論を展開する。
暗黒時代に監督をコロコロ替えてきた負の伝統に、終止符を打つ大役を託された最多勝指揮官。御年66歳にあと5年とは…とも思うが、今季限りと言わず一体どこまでやるのか、注目である。 (岩﨑正範)
■阪神―DeNA13回戦(阪神7勝5敗1分、18時、甲子園、4万2600人)
DeNA 030010100-5
阪神 000021012x-6
(勝) 桐敷36試合3勝
〔敗〕 森原32試合1勝4敗18S