Infoseek 楽天

凄腕アナリスト ザ・覆面 「トレジャー・ファクトリー」が最高値街道を快走 第1四半期で通期予想を早くも増額 生活防衛意識の高まりインバウンドが追い風

zakzak by夕刊フジ 2024年7月17日 11時0分

ハイテク株中心の米ナスダック総合指数と多くの機関投資家がベンチマーク指標としているS&P500指数が史上最高値を連日で更新する流れを受け、前週の日経平均は4万2000円台の史上最高値に乗せてきた。

今年前半はレーザーテックや東京エレクトロンに代表される高株価の半導体関連株の上昇が日経平均の上げに寄与してきたが、最近は三菱重工やメガバンク、ソフトバンクグループなどの株高が相場上昇の主役となっている。日経平均急落局面でも、バリュー株は比較的堅調だった。

こうした中、来週23日の精密小型モーター大手、ニデックを皮切りに3月期企業の第1四半期(4~6月)決算シーズンがスタートする。好決算でもアナリストのコンセンサス予想に届かないと株価が急落するケースもあり、物色的には難しい時期に入ってくる。

消費関連を中心とする2~8月期企業の決算は16日で一巡。中でも2月期第1四半期(3~5月)決算が好調で通期予想の増額修正を発表している銘柄は、再度の上方修正も期待できる。増額発表後に株価は上昇しているが、短期調整を入れた場面をうまく狙うと、上昇トレンドをつかむことができる。

この視点で注目できるのが、首都圏でリユース店を展開する東証プライム上場の「トレジャー・ファクトリー」(3093)だ。ブランド品に限らず家電・家具・雑貨など品ぞろえが豊富なことが特徴で、4~6月に6店舗を新規出店(通期では30店舗計画)し、グループ店舗数は197店舗に達している。

この他、オークション、引っ越し、レンタルなどリユース周辺事業を手掛け、タイ、台湾などにも進出している。

10日発表の今2025年2月期第1四半期連結決算は前年同期比24・9%増収、30・7%営業増益で、売上高は3カ月の4半期会計期間で初の100億円突破を達成した。

この好調な業績を支えているのが、インバウンド需要の取り込みと生活防衛意識の高まり。この第1四半期を受け、通期の業績予想が上方修正された。前回予想から売上高は13億円増額の418億6200万円(前期比21・5%増)、営業利益は3億2900万円増額の40億4100万円(20・7%増)に引き上げられた。

利益率が改善するとともに6月の既存店売上高が前年同期比12・8%増と計画を上回って推移していることが増額修正の背景。同時に第2四半期末配当を前回予想から2円増額の16円として、期末配当と合わせた年間配当を前期比6円増の34円に引き上げている。

23年2月末を基準日に1対2の株式分割を実施したが、その権利落ち埋め株価2298円に迫っている。株式分割考慮後の株価は実質最高値を更新中。需給良好の好業績銘柄として、さらなる上昇が期待できる。

■ザ・覆面(ざ・ふくめん) 金融業界では知る人ぞ知るベテラン。株式の分析と着眼点の鋭さに定評がある。名を出せばハレーションが大きいため、覆面で参戦。

この記事の関連ニュース