巨人は19日のDeNA戦(東京ドーム)に快勝して優勝マジックを「8」に減らした。丸佳浩外野手(35)が2安打に好走塁とチームを牽引。昨季は移籍後ワーストとなる打率・244に沈んだが、1番打者に定着した今季は見事なV字回復をみせている。
「1番・中堅」で先発した丸は初回、相手先発のケイが投じた初球152キロを強振。右越え二塁打とすると、3番吉川の打席では4球目のバント空振りで飛び出すも三塁へ駆け込み、自身7年ぶりの三盗が記録された。
吉川の適時二塁打や相手の失策なども絡んで先制の3得点につながった1番打者の働きに阿部慎之助監督(45)は「素晴らしいですね」と絶賛。8回にもダメ押しにつながる2安打目をマークし切り込み隊長として十分な仕事を果たした。
昨オフに2年契約を延長したが今春のキャンプでは若手との競争に置かれ、ポジションの確約もないまま迎えた4月は3、5、6、7番と役割も転々。堅実な出塁能力と状態の良さを生かすため、同月末から1番に定着した。守備位置も両翼がメインだったが、助っ人ヘルナンデスの故障離脱に伴い、8月中旬から中堅の守備を無難にこなしている。
亀井外野守備走塁コーチは「いまは丸が引っ張ってくれている。初回は本当は飛び出しちゃいけない場面だけど、思い切って進んでくれた。一つでも先へというのはキャンプからずっとやってきた取り組み。丸の意識の高さが若い選手たちにもいい影響を与えている」と目を細める。
「終盤の大事な時期にいいものが出せたらいい」と丸。4年ぶりのVへの使者として、面目躍如の活躍だ。
(片岡将)
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巨人―DeNA22回戦(巨人14勝7敗1分、18時、東京ドーム、4万1966人)
DeNA000000000-0巨 人30002001×-6
(勝) 戸郷25試合12勝7敗
〔敗〕 ケイ22試合6勝7敗
(本) 岡本和25号②(ケイ)