米国では、大統領職と上下両院の多数派を共和党が占める「トリプルレッド」が実現した。そして市場では、トランプ次期大統領による財政拡張的な政策の実現を見込んだ「トランプ・トレード」が続き、株式、ビットコインが買われている。
同時に、インフレ再燃リスクが高まっており、米長期金利が上昇している。このため、日米金利差が意識され、為替市場では円安・ドル高が進行中だ。米株高・円安を主因に、日本株全体の下値は堅そうだ。よって、好業績銘柄を中心に、押し目を丁寧に拾っていきたい。
まず、ジェクシード(3719)はITコンサルティング事業の需要が拡大していることや、デジタルサイネージ事業が好調な点が注目ポイント。同社は9月30日、2024年12月期通期業績について、売上高は13・5億円(前回予想比50%増)、営業利益は8800万円(同100%増)に上方修正した。
デジタルサイネージ事業に関しては、台湾の大手LEDメーカーと提携し、その製品を輸入。当第2四半期からLED看板設置とアドトラックによる広告がスタートした。また、アドトラックによる広告提案に合わせ、需要の高い中古トラックの売買も実施している。
次に、INFORICH(9338)は高成長が注目ポイント。24年12月期第3四半期連結業績は、売上高が74・73億円(前年同四半期比38・6%増)、営業利益は11・12億円(同329・6%増)だった。同社グループは、ChargeSPOT事業の拡大に取り組むべく、積極的な投資を進めるとともに、パートナー企業との連携を強化した。
またグローバルでは、新たに台湾でChargeSPOTのフランチャイズ運営を実施していた企業を子会社化したことで、直営展開エリアが増加するとともに、海外での売り上げが増加した。同社グループは、サイネージを活用した新しいサービスの開発など、今後の中長期的な成長に向けた施策も推進している。
「Rebase」スペースシェア市場で好業績
そしてRebase(5138)は好業績が注目ポイント。25年3月期第2四半期の業績は、売上高が8・68億円(前年同四半期比31・6%増)、営業利益は2・13億円(同59・1%増)だった。ビジネス関連の利用数が堅調に推移し、コロナ禍を契機に増加したワークボックスやコワーキング施設の利用がコロナ収束後に拡大した。
また、限界利益率の高さと生産性の向上が寄与し、利益が大きく伸長した。同社が属するスペースシェア市場は、「場所の需要」と「場所の供給」の両面から今後も飛躍的な成長が見込まれる。 (株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)