「昇竜園の鮭レタス炒飯」というのを買ってみた。680円。
これをレンジでチンして、白波のお湯割りと共に夜食とした。
このグラス、薩摩酒造の人からいただいたもので、小さめのグラスで、6:4でお湯割りにする際のお湯を入れる目盛りがついているのが嬉しい。
焼酎のお湯割りというのは、まず先にお湯を入れる方がおいしく飲める、というのを最近知った。理由はまだ知らない。
でも言われるままに、メモリまでかなり熱いお湯を入れ、次に瓶から白波を注ぐ。出来上がり。このひと作業がなんとなく楽しいのはなぜだろう。熱いお湯割り、これからの季節には体がすぐ温まってよろしい。
さて、そうこうしている間に、電子レンジのチャーハンができた。
蓋を開けスプーンで軽くかき混ぜる。レンゲで食べる方が感じが出る、という人もいるが、チャーハンはどう考えてもスプーンの方が取りやすく食べやすい。
レンゲはワンタンスープをお椀に小分けした時などに使うと、すくったワンタンが2割ぐらいおいしくなる。ような気がするので、持ってはいる。
湯気がほんわりのぼる炒飯からいい匂いがする。
チャーハンにはいろんなタイプがあるが、これは「しっとりふっくらタイプ」だ。米粒が油で光ったりしていない。色も白っぽい。見た目やさしい。
ひと匙すくって焦らず口に入れる。
あ、オイシイ。
見た目通りにふっくら軽い。そして鮭がいい。それより前にレタスがいい。かなり小さめに切ったレタスのシャキシャキ感が口の中に心地いい。そして後から鮭の旨味と香りが口中に現れる。味が薄めなのも嬉しい。鮭チャーうまいわ。
外食、それも町中華で食べるチャーハンより、塩も油も薄い。まさに家庭向けのチャーハンだ。ときどき、町中華からお持ち帰りでチャーハンや餃子を買ってくると、かなり味が濃くてびっくりする。店で食べた時はそんなこと全然思わなかったのに。外食で気をつけなければならないのは、そういうところだろう。
ここで、お湯割りを飲む。常温の焼酎を6割投入したことによって、ちょうどいい熱さになっている。ああ、いい。ちょっと前まで、暑い暑いと氷をいっぱい入れたコップに焼酎を注いでロックで飲んでいたのに、あっという間に冬飲みだ。近年、秋も春もすっごく短いような気がする。
お湯割りを飲んで、またチャーハンをひと匙。うん。焼酎ロックにチャーハンが合う、というのはたびたび書いてきたが、お湯割りもいいじゃないか。ってなんでもいいのか。いやいや、チャーハンに焼酎は合う。ビールも合うがちょっと腹が張る。日本酒はあまり合わない。
レタスというとサラダのイメージだが、熱を入れてもシャキシャキ感が残るので、チャーハンやスープ、鍋にも悪くない。
ほぐした鮭も塩っぱさ抑えめで、チャーハンにすごく馴染んでいる。もちろん味には卵の存在も忘れられない。
夕飯を食べ損ねた遅い夜食に、チャーハンはちょっと重いような気がして残すつもりだったが、なんのことはない、ペロリと食べてしまった。(マンガ家、ミュージシャン・久住昌之)