音楽好きな落語家としてはずっと思っていることがあります。日本ではブルースやソウルのような黒人由来の音楽がなぜ流行らないんだ?ってことです。私はむしろそちら側の音楽が大好きなんですよ。最も、エルビス・プレスリーによって広まったロック音楽だって元は黒人音楽がルーツなんですけどね。ルーツ色が強いとあまり日本では流行らないもどかしさがあります。
黒人音楽の中でもレゲエミュージック、これもまた好きなんですよ~。そして、レゲエ音楽というと、多くの人が「あ、ボブ・マーリーでしょ?」と言うはず。ま、私なんかひねくれているのでボブ・マーリーよりも以前のスカやロックステディと言われる音楽が好きだったりするんですけど。
それでも、改めてボブ・マーリーを聞くと、「やっぱりいいなー」と思ってしまうのがレジェンドたる所以でしょう。今年公開された映画「ボブ・マーリー:ONE LOVE」もそう思わせてくれる素晴らしい映画です。U―NEXTで配信が始まったので未見の人はぜひ!
ボブ・マーリーがジャマイカ国内で対立する2人の政治指導者をライブに呼び握手をさせてしまった、というのはかなり有名なエピソードなのです。その経緯を描いた映画と言っていいでしょう。
当然ながら、映画の中ではボブ・マーリーの曲が多数流れます。それらを聞いているだけでもジーンときてしまいます。「Redemption Song」という曲はレゲエ音楽好きには有名なのですが、世間的にはあまり知られていないかもしれません。日本語に訳すなら「贖罪の歌」、ですかね。シンプルな曲なのに心に響きます。ただでさえいいのに、星空の下でボブ・マーリーが歌う場面はさらに感情が昂(たかぶ)ってしまいますぜ。
この映画は当時のボブを知る人々が製作に深く関わってできたそうです。若くして亡くなってしまったボブ。ああ、あなたの歌声を生で聞きたかったぞ! (立川志らべ)
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