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川尻哲郎「TIGER STADIUM」店主敬白 阪神「勝負の8、9月」岡田監督は仕掛けにくる 大山悠輔、4番復帰論あるが「このまま佐藤輝でいってほしい」

zakzak by夕刊フジ 2024年7月23日 16時2分

阪神タイガースは90試合を消化し43勝42敗5分けの貯金1、首位巨人と3・5ゲーム差の4位で前半戦を終了しました。今季は未曽有の大混戦と化してますが、私の店としては一体どこが上がってくるかわからない今の戦況は大歓迎です。

よく「去年のように勝ちまくってる方がお客さんの入りはいいんじゃないの?」と聞かれるんですが、私としては勝ったり負けたり、喜んだり悲しんだり…とした方が商売上、店のお客さんも連日来てもらえる。盛り上がって注文も殺到、よっしゃ!となると踏んでいるんです。だから後半戦ももっと苦労して…なんて口が裂けても言えませんが、売り上げを考えれば仕方がないのです(笑)。

後半戦は26日から甲子園での中日3連戦でスタートします。「勝負の8、9月」に向けて岡田監督はあえて選手まかせでもあった前半と、うって変わって積極的に動き、仕掛けにくると思いますし、そうしないといけない。日本一になった昨年と違い、投高打低が著しい今季はボールの質や審判がストライクゾーンを広く取る傾向もあって、失礼ながら今の打線の技術ではもはや多くは望めません。

残り試合は少ない得点を自慢の投手陣でいかにカバーできるかにかかっている。チームは昨年のような貯金2ケタの独走状態でないのだから、高校野球じゃないけど、場合によっては4番にバントがあってもいい。いかに後ろへと繋いで自己犠牲もできるかが鍵。泥臭く戦っていくしか勝機はないと感じています。

4番についても「5番の大山を早く戻した方が」の意見も聞きますが、私はこのまま4年目の佐藤輝でいってほしいと思います。大山は5番になって重圧もなくなり楽にバットが振れ、本塁打も出ています。4番の重責は佐藤輝にとって何よりのいい経験になります。

今スマホをいじっていたら米国大統領選で民主党バイデンさんの撤退のニュースを受け、共和党トランプさんの優勢予測の「確トラ」の文字があふれかえっていました。阪神も当然「確トラ」と…いきたいものです。

■川尻哲郎(かわじり・てつろう) 1969年1月5日、東京都生まれ。亜大から日産自動車を経て94年ドラフト4位で阪神入団。1年目から8勝、97年は開幕投手を務め、98年5月26日の中日戦(倉敷)でノーヒットノーランを達成。2003年オフに近鉄移籍、翌04年オフには球界再編による分配ドラフトで新球団の楽天に移籍し05年限りで現役引退。通算227試合登板60勝72敗3セーブ、防御率3.65。14年にはBCリーグ・群馬監督に就任してリーグ優勝。20年から東京・新橋で阪神戦を観ながら飲めるスポーツバー「TIGER STADIUM」を営む。

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