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岩本勉 どの口が言うとんねん パ・リーグCS、古巣・日本ハムにとって怖いのはロッテの〝下克上〟 強力先発陣&助っ人大砲2門の打線、迎え撃てるか

zakzak by夕刊フジ 2024年10月10日 6時30分

まいど! プロ野球は間もなくレギュラーシーズンが終了し、12日からはクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(3回戦制)が開幕します。新庄剛志監督(52)の政権下では初のパ・リーグ2位に入った、わが古巣日本ハムは3位ロッテを迎え撃つ立場。全てを懸けた短期決戦を展望していきまっせ~。

ファイターズはCSが近づき、短期決戦用の戦術を試しているようにも見えます。5日の楽天戦(楽天モバイル)では、初回から2番田宮、3番清宮に連続でセーフティーバントを命じたかと思えば、先発の加藤貴を2回無失点で降板させ、先発の一角の金村を6回から投入するなど、シーズンとは違った戦い方を展開。こうした意外性のある野球は、新庄監督が就任してからの3年間で続けてきたもの。選手たちも対応力は身に着けてきたはずです。今週末のCSは新庄ファイターズの集大成となるでしょう。

対するロッテは言わずと知れた「下克上」のチーム。私がCSで最も怖い存在になると考えていた相手です。3位を確定させた1日の楽天戦(楽天モバイル)では、先発の佐々木が今季初完投で自身初の2ケタ勝利。さらに12勝の左腕エース小島、今季6勝7敗と成績こそ伸び悩んだが潜在能力の高い種市が3本柱を形成しています。完投能力を持つ強力な先発陣とポランコ、ソトの大砲2門を擁する打線は、怖いものなしで向かってきます。

日本ハムは今季ロッテに18勝6敗と大きく勝ち越していますが、迎え撃つ怖さを感じさせられるはず。受け身にならず、自分たちのやってきた野球を出せるかどうか。ファーストステージは2戦先勝の超短期決戦。勝負の行方を左右するのは初戦、それも先制点がカギを握るとみます。上位打線に座るはずの清宮、レイエスが勝負してもらえるかでしょう。前後の打者がいかに勝負させるシチュエーションをつくれるかも重要です。

ここを勝ち抜ければ、ファイナルステージでソフトバンクに挑戦です。独走Vを遂げた最強軍団では最終盤に来て、7月末に加入した新戦力がベールを脱ぎました。新助っ人のジーター・ダウンズ内野手(26)が、優勝決定後の9月25日に1軍に昇格すると、1番打者として定着。今季固定しきれなかった二塁の守備位置までも、同時に埋めてしまったのです。恐るべきその選手層。最後の最後に新たな手札を追加できる分厚さは、他の追随を許しません。

ケガで長期離脱していた柳田も戦線復帰し、右足首捻挫の近藤も打撃だけなら間に合う可能性があるとか。この巨大戦力のスキを突けるとすれば慢心くらい。いかに勢いのある勝ち方でファーストステージを突破し、ぶつかっていくかが大事です。 (元日本ハム投手)

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