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新・親も知らない今どき入試 「スーパーゼネコンに強い大学」ランク 一級建築士合格最多の日大が首位、大林組と大成建設へ 鹿島建設と竹中工務店の最多は早大

zakzak by夕刊フジ 2024年12月20日 15時30分

有名企業の就職に強い大学を業種ごとに紹介していく、業種別就職者数ランキングの7回目は、大林組、鹿島建設、清水建設、大成建設、竹中工務店の就職者が多い、「スーパーゼネコンに強い大学ランク」をお届けする。

大学通信は毎年、医学部と歯学部の単科大学を除くすべての大学を対象に就職状況調査をしている。2024年は560大学(74・0%)から回答が寄せられ、その集計値でランキングを作成した。

ランキング上位大学は、一級建築士合格者ランキングでも上位。建築技術教育普及センターがまとめた、23年の大学別の一級建築士合格者数と当ランキングを重ねると、1位の日本大の、一級建築士合格者数は最多の143人。2位の早稲田大は4番目に多い75人で、3位の東京理科大は2番目に多い117人。一級建築士の受験資格取得に実務経験が必要なため、ゼネコン就職の強さとリンクしている。

一方、ランキング上位でも国立大は、ゼネコンに強いわりに一級建築士合格者が少なく、23年の合格者数は、5位の東京工業大(現東京科学大)が22人、6位の東大が27人、7位の神戸大が50人だった。

ランキング上位大学がゼネコンに強い要因を見ていこう。日大は、理工学部に土木工、建築、海洋建築工。生産工学部に土木工と建築工。工学部に土木工と建築など、数多くの建築・土木系学科がある。さらに、建築系学科卒業生を会員とする「桜門建築会」が就職支援を行っていることも、ゼネコンに強い要因だ。

2位の早稲田大は、創造理工学部の建築学科と社会環境工学科。3位の東京理科大は、工学部に建築学科、創造理工学部に建築学科と社会基盤工学科といった、ゼネコンと親和性の高い複数の学科を有している。

ベスト3が昨年と同じ顔ぶれの中、4位は昨年より5人増で5位から順位を上げた明治大。企業の採用支援を行っている、ワークス・ジャパン代表の清水信一郎氏は言う。

「ベスト3の大学が、ゼネコンに強い、建築と土木系を有するのに対し、明大は理工学部の建築学科のみで土木系はありません。1学科のみで4位に入っているのは、評価できると思います」

企業別の就職者数を見ると、企業によって就職者が多い大学の顔ぶれが異なる。大林組と大成建設は日大がトップで、前者が日大14人、早大11人、東工大、神戸大、京大、立命館大が各10人。後者は日大52人、早大13人、東京都市大(32人、12位)が12人、明大と芝浦工業大が各11人。

鹿島建設と竹中工務店の最多は早大で、前者が早大14人、東京理科大13人、明大と東大が各12人、東工大と芝浦工業大が各11人。後者は早大12人、神戸大10人、日大9人、関西学院大(17人、28位)が8人、工学院大と近畿大(27人、18位)が各7人。清水建設は、東京理科大16人と強く、早大14人、日大と明大が各12人、大阪大(32人、12位)11人となっている。

■井沢秀(いざわ・しげる) 大学通信情報調査・編集部部長。1964年2月6日、神奈川県生まれ。明治大学卒業後、受験情報・分析を主力事業とする大学通信入社。大学の入り口(入試)から出口(就職)まで、情報を収集し発信中。中高・大学受験の案内書・情報誌を編集するほか、新聞社系週刊誌、経済誌などへの情報提供と記事執筆を行う。

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