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すでに帰国かNHK〝放送テロ男〟の素性 東大大学院修了、複数の番組で実績も 中国のSNSでは「英雄だ」と称賛も

zakzak by夕刊フジ 2024年8月28日 11時35分

NHKのラジオ国際放送などで19日に放送された中国語ニュースをめぐる「放送テロ」の余波が収まらない。沖縄県の尖閣諸島を「中国の領土だ」などと原稿にはない一方的な発言を行い、契約を解除された中国籍の40代男性について、中国メディアは男性がすでに帰国したと報じた。中国のSNSでは男性の行動を称賛する書き込みも相次いでいる。

現地メディアが「男性のもの」だと伝えたSNS「微博(ウェイボ)」のアカウントでは、26日に「返信はしない。22秒にすべてが凝縮されている」などと投稿された。約20秒にわたり原稿にない発言をしたことを指すとみられる。コメント欄には「祖国にいる」とも書き込まれた。

夕刊フジで「列島エイリアンズ」を連載する在日外国人事情に詳しいジャーナリスト、奥窪優木氏は「微博では『よくやった』『英雄だ』『(日本の)公共放送をジャックした彼をCCTV(中国国営中央テレビ)に特別待遇で迎えよう』といった書き込みが見られる」と話す。

そのうえで奥窪氏は、中国籍の男性について「1975年生まれで、20代で来日し、東大大学院を修了してフリーランスのジャーナリストや中国語ナレーター、翻訳者など、日本で幅広い肩書で働いていた人物だ」とする。

奥窪氏が指摘する男性の名前は、ナレーター派遣事業などを行う複数の事務所に登録されていたが、そのうち1つの事務所のサイトでは27日、男性の紹介ページが削除された。それ以前は「NHK国際放送局のアナウンサー」などと紹介し、NHKの複数番組のほか、多数の一流企業や官公庁でのナレーション実績などがあると記されていた。

男性を20年以上前から知るという別の在日中国人の男性は「彼はエリート。日本語はもちろん、昔から英語が非常にうまかった」と語る。

NHK広報局は夕刊フジの問い合わせに対し、「個人を特定する質問には答えられない」と話した。

国民民主党の榛葉賀津也幹事長は27日、夕刊フジの取材に、「臨時番組では女性アナウンサーが謝罪を読み上げさせられていたが、経営陣が会見を開くべき問題だ。事後対応も後手に回っているが、こういう姿勢も中国側は見ている。今回の問題を起こした中国籍の元スタッフの調査もしっかりと行ってほしい」と語気を強めた。

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