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花田紀凱 天下の暴論プラス 偏向!兵庫県知事報道 メディアは一斉に〝辞職勧告〟で報じられない功績 前知事の下、ぬるま湯につかっていた職員の過剰な反発か

zakzak by夕刊フジ 2024年9月26日 15時30分

大新聞やテレビがいっせいに同じことを、同じ論調で報じ出したら、眉にツバする必要がある。

かつて、週刊誌は、そんな流れに異を唱える役割を果たしていたが、今や週刊誌までが、同じ、いやもっと過激に報じているのだから救い難い。

斎藤元彦兵庫県知事の件だ。

県議会で不信任決議が可決された後、新聞各紙はいっせいに〝辞職勧告〟。

「斎藤氏は判断を間違えるな」(読売9月22日)

「辞職以外に道はない」(朝日9月21日)

「自らを省みて身を引く時」(毎日9月21日)

「身を引くべき重い可決だ」(産経9月20日)

各紙、「職員に対するパワハラ」「贈答品の節操のない受領」「内部告発者の懲戒処分」などを理由としてあげている。

とにかく7月7日に内部告発者のA氏(元西播磨県民局長)が自殺して以来、メディアの斎藤知事叩(たた)きは目に余る。

いわく「パワハラ知事」、いわく「おねだり知事」、「A氏を自殺に追いやった」云々(うんぬん)。

『週刊ポスト』(9・20/27)など「〝無敵の人〟斎藤兵庫県知事を強制的に辞めさせる方法」まで特集。

『週刊文春』(9月26日号)も負けじと「兵庫県知事辞職を阻んだパリ生まれ妻」。

帰国子女で、文武両道の才媛妻が、知事の辞任を阻んでいるというのだが、読んでみると、根拠も何もない全くタイトル倒れの記事。プライバシー侵害もいいとこ。

メディアの斎藤知事批判は大きく分けて3つ。

①パワハラ

②おねだり

③阪神・オリックス優勝パレード関連のキックバック

しかし、百条委員会の職員アンケートの中間報告を見ると、4568人の回答のうち、①のパワハラを目撃したのはたった59人。あとは伝聞でしかない。

②のおねだりも、見聞きしたことがある、つまり伝聞を含んでも946人。

おねだり、おねだりとかまびすしいが、取材に行った先で、「うちのワインを飲んでみて下さい」と手渡されたり、一緒に行った部下が「これ、庁舎に飾っておけばPRになるのでは」とかなんとか言って貰(もら)ったりすることは珍しくもない。

新聞記者、テレビ局員だってそんな経験、しょっちゅうあるのでは。

『週刊文春』もゴルフクラブをおねだりしたと報じたが、相手のゴルフ用品会社にハッキリ否定されていた。

新聞やテレビに問いたいのだが、斎藤知事、就任して3年、おねだりやパワハラばかりで何の功績もなかったのか。

とんでもない。

メディアは全くと言っていいほど報じないが、斎藤知事、多くの重点政策を実現しているのだ。

①県立大学無償化

②知事給与3割カット(126万円から94万円に)

③知事退職金4000万円から2000万円に5割削減

④前任知事が使っていた公用車センチュリー(リース料月額25万円)を廃止。約8万円のアルファードに変更。

⑤県職員OBの天下り規制強化。

⑥新庁舎の1000億円の建て替えを白紙に。

ざっとこれだけの実績を上げているのだ。

5期20年にわたる前知事の下で、ぬるま湯につかっていた職員たちが、過剰に反発している、という見方もできるのではあるまいか。

(月刊『Hanada』編集長)

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