2024年の「タレントCM起用社数ランキング」(ニホンモニター調べ)では女優の川口春奈(29)が24社で1位となったが、上位陣の顔ぶれには近年の勝ち組タレントの傾向が色濃く反映されているという。
栄えある1位に輝いた川口は昨年に続く2連覇を達成した。一昨年も2位だっただけに、近年の躍進が際立つが、テレビ誌ライターは語る。
「今や不動のCM女王といってもいい川口さんですが、かつては主演ドラマが視聴率で苦戦するなど伸び悩んだ時期もありました。やはり転機は、2020年に薬物事案で逮捕された沢尻エリカさんの代役で出演したNHK大河ドラマ『麒麟がくる』での好演でしょう。その後、22年放送の主演ドラマ『silent』を成功に導くなど、さらに存在感を増しています。近年はSNSを通じて気取りのないキャラクターも浸透し、同性を中心に若い世代の支持が高いです」
実際、同ランキングにおいても19年にはランク外だったが、翌20年以降は常に上位にいる。
今年2位に入った賀来賢人(35)も昨年の4位から2年連続での上位ランクインだ。
「『今日から俺は!!』や『Nのために』『TOKYO MER~走る緊急救命室~』などで知られる賀来さんですが、今年Netflixで公開された『忍びの家 House of Ninjas』では主演だけでなく原案にも携わるなどマルチな才能を発揮しています。俳優としての実績に加えて、妻の榮倉奈々さんとのおしどり夫婦イメージもCMで重宝されるゆえんでしょう」
子役時代から活躍し、いまだノースキャンダルで〝好感度オバケ〟といってもいい芦田愛菜(20)は今年も3位にランクイン。4位の橋本環奈(25)、5位の今田美桜(27)、広瀬すず(26)、吉岡里帆(31)も含め、上位陣はおなじみの顔ぶれだが、放送作家はこう語る。
「若者のテレビ離れが叫ばれる中、近年のテレビ業界はインフルエンサーやユーチューバーを積極的に起用し、若い視聴者の関心をひく番組制作に苦心しています。他方、テレビCMは年配層が子供や孫を見る感覚で親近感をおぼえるタレントが重宝されています。逆に若い世代から絶大な支持があっても、年配層から敬遠されるイメージの芸能人はCMではそんなに活躍はできていない印象です」
果たして来年は上位陣の顔ぶれに変化はあるのだろうか。