証券ライター NYダウがまた史上最高値を更新してきたな。
投資顧問会社社長 米国の9月利下げ開始が濃厚になってきたからな。注目されていた半導体大手のエヌビディアの決算も無事に通過したことで安心感が広がったようだ。
ライター NYダウの構成銘柄ではないけれど、ウォーレン・バフェットが率いる投資・保険会社のバークシャー・ハサウェイの時価総額が1兆ドル(約144兆円)を突破したというニュースもあった。ITやハイテク企業以外では初めてのことらしい。
社長 同社の日足チャートを見ると、全体相場の急落で8月前半は下げたけど、そこからリバウンドし、上場来高値を更新している。
ライター 最近では、ネット証券でも同社株の売買が可能になっているところもあるらしい。著名投資家のバフェットを崇拝する日本の個人投資家も多いから、バークシャー・ハサウェイ株を買っている人も多そうだ。
社長 過去にもバフェットが日本の5大商社株を買っていることを明らかにして、日本株の急上昇につながった。「バフェット効果」なんていわれている。
ライター 彼が商社株を買い出したのは2020年の夏以降といわれているから、相当な利益が出ているんだろうなあ。
社長 間違いない。ただ、8月上旬の日本株大暴落で、商社株も例外なくたたき売られた。一時は、昨年、バフェットが買い増しした水準まで下げた。もしかしたら、また買い増すのではないかと考えている専門家も多いみたいだ。
5大商社長期保有なら仕込み場
ライター 5大商社は、どれも似たようなチャートだな。8月5日に大きく売られてから、まだ暴落前の水準まで回復していない。バフェットは今後も日本の商社株を買い増すんだろうか?
社長 その可能性は十分にあると思う。中でも住友商事はPBR(株価純資産倍率)が1倍を割り込んでいる。直近の株価下落で配当利回りも3%台後半まで高まっているから、バフェット的視点に立てば、買いのチャンスといえそうだ。
ライター 為替の円高推移はどうだ? 過去には円安が商社の業績を押し上げたとの報道もあったと記憶しているけど。
社長 確かに円高は逆風だけど、今期の想定為替レートは140円くらいに見積もっているはずなので、ここから大きく円高に振れない限りは大丈夫だろう。5大商社なら倒産リスクも限りなくゼロに近いし、長期保有なら仕込み場だと思う。
ライター もう一度、ドカンと下がったら買うんだけどなあ。
社長 みんながそう思っているうちは下がらないものだよ(笑)。