高市早苗前経済安保相は3日夜、東京都内のホテルで、自民党総裁選で支援を受けた議員を招いた慰労会を開き、次期衆院選(27日投開票)で支援議員の応援に入る意向を示した。「論功行賞」「リベラル重用」「安倍晋三路線の決別」という色彩が強い石破茂内閣の支持率が伸び悩むなか、保守層の期待を集める高市氏の存在感が高まっている。
「私の力不足だった。残念で申し訳ない」
関係者によると、高市氏は慰労会で、自民党総裁選についてこう陳謝したという。
高市氏は総裁選の第1回投票でトップに立ったが、決選投票では「院政」を狙う岸田文雄前首相の〝意向〟が旧岸田派議員に伝わり、石破首相に21票及ばなかった。
石破首相は表向き、「挙党体制の構築」を掲げたが、高市氏に幹事長ではなく総務会長を打診した。高市氏は「私を支えてくれた方々の登用を」と固辞した。経済安保相として最後の記者会見では、今後について「しっかりと党内でも発言をし、働かせていただきたい」と語っていた。
そんな高市氏への期待は高い。
毎日新聞が3日に実施した世論調査では、高市氏の今後に43%が「期待する」と答え、自民党支持層に限ると57%に上った。
3日の慰労会には20人以上が参加した。高市氏は次期衆院選で、支援議員の応援に入る意向を示したという。
出席者の一人は慰労会について、「高市氏を首相にするため、今後も頑張ろうと確認する趣旨の会合だ」と語ったという。