日本サッカー協会(JFA)は18日、パリ五輪代表のバックアップメンバーとして名を連ねていた佐野航大(20)が、所属するNECナイメヘン(オランダ)との協議の結果、不参加となったことを発表した。MF植中朝日(22)=横浜F・マリノス=が代わりにバックアップメンバーに入る。
今大会は18人の登録メンバーに故障などのアクシデントがあった場合、バックアップメンバーとの入れ替えが可能。佐野は4人のバックアップメンバーの1人として直前合宿に合流する予定だったが取りやめとなった。
佐野の実兄で、日本代表の佐野海舟容疑者(23)=マインツ=が17日に、不同意性交容疑で逮捕されて心痛も大きい。バックアップメンバーから外れたことと、兄の事件の影響については説明されていないが、弟というだけで不本意なかたちで注目を浴びることになってしまったのは、とばっちりと言わざるをえない。
逮捕された佐野海舟容疑者はJ1鹿島でプレーしていた昨年11月に日本代表初招集。森保一監督(55)の秘蔵っ子で、9月のW杯アジア最終予選招集リストにも入っていた。代表強化を統括する影山雅永技術委員長(57)は「森保監督と会う機会がまだないが、さぞかし懸念されていると思う」と心中を代弁した。
サッカー日本代表では、今年1月のアジアカップ開催中に伊東純也(31)=スタッド・ランス=と女性とのトラブルがあったことも記憶に新しい。この日の日本サッカー協会の定例理事会では、不祥事が相次ぐ状況に「代表選手の教育をしっかりと検討していく必要があるのでは」との意見も出された。 (久保武司)