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もっと知っていると10倍楽しい「光る君へ」キーパーソン 渡邊圭祐が演じる苦労知らずのお坊ちゃま・藤原頼道 ドラマでは賢子と異母兄妹、出生の秘密を宮中で知ることになるのか

zakzak by夕刊フジ 2024年10月5日 15時0分

NHK大河ドラマ「光る君へ」終盤は、ヒロインまひろ(吉高由里子)とソウルメイトとして絆を強める藤原道長(柄本佑)の子供たちも物語に関わってくる。

道長の正妻・倫子(黒木華)が生んだ嫡男・頼道(渡邊圭祐)は若くして順調に出世する。しかし、苦労知らずなためか、政治や世の流れ、人間関係には興味が薄い様子。道長が中宮彰子(見上愛)懐妊祈願のため、危険な御嶽詣でのお供になると、雨の中、疲れが出た道長を見て、いざとなれば父を背負っていくと胸を張る。

側近の源俊賢(本田大輔)は手放しでほめ、源明子(瀧内公美)が生んだ道長の息子・頼宗もしっかり育ったと喜ぶが、道長は頼道と頼宗を競わせるのはよくないと繰り返す。そんな父の言動もいまひとつ響いていないお坊ちゃま系頼道は、この先大丈夫なのか…。

まひろの娘・賢子は幼くして父・藤原宣孝(佐々木蔵之介)を亡くし、物語を書くことに熱中する母には、あまりなつかずに育った。道長に頼まれ、まひろが物語を書くために彰子の女房として出仕する際、娘も女童として内裏に連れてきてもよいと提案されたが、賢子は「いやだ」と祖父・藤原為時(岸谷五朗)と暮らすことを選ぶ。成長しても母とは、微妙に距離がある感じだ。

史実によれば、長和6(1017)年、頼道は史上最年少26歳で摂政となり、2年後の寛仁3(1019)年には関白、さらに2年後には左大臣として政治の中心人物であり続ける。しかし官職を辞して出家した道長は、依然として力を保持しており、頼道は重要案件についてしばしば相談をしていたという。

一方、賢子は、長和6(1017)年、母の跡を継ぎ、彰子(上東門院)に女房として出仕。万寿2(1025)年、親仁親王(後冷泉天皇)の乳母となる。紫式部の没年は不詳なので、どこまで娘に影響を及ぼしたかは不明だが、賢子は恋多き女性で「大弐の三位」として百人一首の歌人となっている。

このドラマでは、賢子の本当の父は道長。異母兄の頼道と宮中で出会うこもありそうだ。出生の秘密を当人が知ることになるのか。まひろと道長の思いはどう決着するのか。最後まで目が離せない。 (時代劇研究家) 【次週は「昭和歌謡の職人たち 伝説のヒットメーカー列伝」です】

■光る君へ 2024年1月7日から放送中のNHK大河ドラマ第63作。脚本は大石静。主演は吉高由里子。

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