連覇崖っぷちの3位阪神が3日の中日戦（甲子園）に完勝。〝満塁男〟の木浪聖也内野手（30）が先制打＆押し出し四球の3打点と活躍したのも、〝時の人〟からのラブコールのおかげ…だったかもしれない。
この日の試合前のファーストピッチセレモニーには、虎党で木浪の大ファンを公言してきたパリ五輪レスリング女子76キロ級金メダリストの鏡優翔（22）が登場。木浪がサプライズで打席に入ると、大感激しながらの力強いノーバウンド投球で球場を盛り上げた。
「せっかく練習したのに（木浪の登場で）一気に緊張してしまった。でも届いたので良かった。ドキドキしちゃったんですけど、うれしかった」と笑顔で振り返った鏡は、「木浪選手らしく戦う姿が見たい。精いっぱい熱いエールを送ります！」と大コーフン。その願いがさっそく結果に表れたのだから愛の力は…いや〝神通力〟はさすがというしかない。
「熱いエール」を背に受けた木浪は、試合前まで防御率0点台と難攻不落の相手先発、高橋から2死満塁で先制の2点適時打を放ってみせた。さらに、8回1死満塁では2番手橋本から押し出し四球を選び、これで今季は満塁で13打数7安打の打率・538、14打点。その秘訣は「満塁になるまで皆がつないでくれるからです」とあくまで謙虚だが、鏡の「熱いエール」については「今日という日がいい思い出になればいいと思います」とテレまくり…。
岡田監督も「いい流れで初戦を取れたのは大きい。先制点はやっぱり大きい」と上機嫌。パリから凱旋した勝利の女神のご加護で、首位広島とのゲーム差も「4・5」に縮まり、また首の皮一枚つながった。 （岩﨑正範）
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阪神―中日22回戦（阪神12勝7敗3分、18時、甲子園、4万2618人）
中 日000000001－1
阪 神02000011×－4
（勝） 高橋3試合3勝
〔敗〕 高橋宏18試合11勝3敗