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プロが教えるシャンプー術(5)髪質の違いによる注意点

日刊ゲンダイ ヘルスケア 2024年6月23日 9時26分

 髪質によってシャンプーの性能が低下することがまれにあります。それはスタイリング剤、特にヘアワックスやヘアクリームなどの油性の製品を使用しているケースです。スタイリング剤の使用量が多いと、2回~3回くらいの洗髪が必要になる場合もあるので、洗浄力の強いシャンプーを使用していただくとよいと思います。

 また、ハゲ・薄毛のケースでもシャンプーの性能の低下が顕著です。髪はいわゆる泡だて器のような役目を持っているので、ハゲ・薄毛のケースでは泡が立ちにくいために、事前に泡立ててからシャンプーをすることがおすすめです。いきなり毛髪にシャンプーを塗布しても泡が立ちにくく、逆に抜け毛の原因にもなりかねません。

 さらに、パーマ-毛・くせ毛では、そのままシャンプーをすると髪のもつれと絡みの原因なってしまいます。このような髪質の場合は、シャンプー前にブラシを使って髪のもつれを取ることがおすすめです。

 このようなハゲ・薄毛、パーマ-毛・くせ毛では、シャンプーの時に髪の毛同士の摩擦が起こりやすいのが特徴です。そうした髪質の方が、石けんや石けん系シャンプーを使用した場合は、キシミや絡まりが起こりやすいために、抜け毛が多くなる可能性もあるので、注意が必要でしょう。また、このような髪質の方がシャンプー時のキシミや絡まりを抑制するためには、アミノ酸系あるいは両性界面活性剤を主剤にした製品がおすすめです。

 毛髪をヘアカラーやヘアマニキュアで染めているケースでは、染めた日はなるべく少量のシャンプー量での洗髪が良いでしょう。染めたばかりの髪の毛の状態は、色が定着していないために抜けやすくなっています。染めてから、1~数週間は図に示したようなヘアカラー毛用シャンプーの使用がおすすめです。このシャンプーは染めた色の溶出を抑えるような設計になっています。さらに、染めた色が薄くなってきたと感じた場合は、カラーシャンプーで染めていただくと、色が徐々に染まっていき、色持ちをより長期間持続させることができます。

 また、カラーシャンプーの中には、黄ばんだ毛に使用すると黄ばみを抑えるような製品もいくつか販売されています。(つづく)

(山内力/日本美容専門学校講師、元東洋大学非常勤講師)

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