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【カンボジア】つばさ橋開通式―在カンボジア日本国大使館・JICAカンボジア事務所

Global News Asia 2015年4月2日 6時0分

 2015年4月6日、カンボジアで「つばさ橋」(ネアックルン橋梁)の開通式が行われる。この橋は、日本の無償資金協力事業として建設されたもので、約120億円の援助を行なった。

 式典には、カンボジア側からフン・セン首相、トラム・イウテック公共事業運輸大臣他関係閣僚。日本側からは、隈丸優次駐カンボジア日本国大使、田中明彦JICA理事長が出席する。この他に周辺地域の約1万人の住民が参加する予定だ。この橋の完成でベトナム・カンボジア・タイが一本の道路でつながる。

 日本の協力で整備が進められている国道1号線は、ベトナム最大の都市ホーチミンにつながるカンボジアで最も重要な幹線道路。しかし、これまでこの道路は、ネアックルン地区でメコン河川により分断され、川を渡るにはフェリーを利用するしかなく、フェリーの待ち時間は通常30分程度だが、繁忙期には7、8時間待たなければならなかった。また、夜間はフェリーが運航を休止してしまうため、この地点はメコン地域における輸送の最大のボトルネックとなっていた。

 このような状況を改善しようと、日本は2004年の開発調査から10年以上、メコン河川を渡る橋梁の建設を支援してきた。2羽の鳥が手を取り合い翼(つばさ)を広げているように見えることから、カンボジアと日本のさらなる関係の発展を祈って「つばさ橋」と名付けられた。この橋は、主橋梁640メートル、橋長2,215メートル、取り付け道路を合わせた全長は5,400メートルにも及ぶ。4月6日の開通式後は、昼夜問わず待ち時間なくメコン河川を渡れるようになり、近隣住民のみならずメコン地域全体の人々にとって、さまざまな場所へのアクセスが大きく改善されることになる。

 工事中に見つかった4,000発以上の不発弾や、雨季と乾季で7メートルも変わるメコン河川の水位など、さまざまな困難を乗り越えてついに開通するつばさ橋は、同じくメコン河川を渡る橋として2001年に日本の協力で建設された「きずな橋」とともに、カンボジアの物的・人的交流を支える役割を担うことが期待される。

【編集 : TY】

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