2015年5月11日、東京都渋谷区代々木公園で毎年開催されるタイフェスティバル。今年は5月16日、17日の二日間開催される。二日間で40万人とも言われる多くの来場者が集まる事で、テレビニュースでも取り上げられる事が多い。タイ関連としては、最大のイベントに今年はゲスト歌手が多数出演する。どのアーティストもそれぞれタイでは人気実力とも高く評価されているので、まさに史上最高に豪華なフェスティバルとなりそうだ。
ゲストとして招かれているアーティストの中で、一番のベテランで芸歴も長いのは、モーラム歌手バーンイェン・ラーケンだろう。彼女の功績は数知れず、タイの人間国宝として国王陛下より認定されている。そのため、タイ国内でも多くの尊敬とともに人気も絶大だ。
バーンイェン・ラーケンは、すでに60歳を超えているが、その声はいまだ艶やかなまま。そしてラムと呼ばれる踊りも、年齢を感じさせない色香すら感じさせる。
彼女がタイの音楽界に残した功績は数あれど、最大の功績はモーラムと呼ばれる東北部の伝統芸能を現在に至らしめた事だろう。
バーンイェンがまだ若かりし当時、モーラムを聞く若者は激減していた。それを憂いた作家陣とともに、歌謡曲の要素をふんだんに取り入れた新たなスタイルを編み出し、さらには現在ラムシンというダンサブルなスタイルが生み出される下地を作った。このラムシンは、昨年まで大ヒットしていたインリーの歌うスタイルで、多くの若者に人気がある。
今回バーンイェンは、実娘のキャンディーも帯同して来る。キャンディーは、モーラム歌手ではないが、ラジオDJや独自のバンド活動も行いながら、母バーンイェンともよくコラボしている。そのキャンディーが母・バーンイェンに代わってメッセージを寄せてくれた。
「今回、わたしも母も大好きな日本で、大好きな日本の方々に、初めてわたしたちのステージを見ていただける事になり、とても喜んでいます。今、タイフェスティバルに向けて、いくつもある全てのモーラムのスタイルを母とともに練習に励んでいます。タイ人全てを代表するつもりで最高のショーをお見せしたいと思っています。あと日本に住んでいるタイ人の皆さんにも、ぜひ見に来ていただきたいです。当日は、ぜひ一緒に踊りましょう」
★モーラムとは、ラオスとタイ東北部に伝わる伝統芸能。古くは、伝統楽器ケーンだけの伴奏で一人、ないし男女二人がアドリブで長時間に渡り、踊りながら歌うものだったため、長く修練をした者しか演じる事はできなかった。しかし、バーンイェンらの編み出した歌謡曲の要素を取り入れたことで、カラオケの普及とともに一般的に広まっていった。
現在ラジオなどで聞く事ができるのは、すべて歌謡曲を取り入れたモーラムであり、伝統的なものは中々聞く事ができない。今回のバーンイェン・ラーケンの公演では、この伝統的なモーラムも披露されるので、非常に貴重な機会となる。
【執筆 : そむちゃい吉田】
ゲストとして招かれているアーティストの中で、一番のベテランで芸歴も長いのは、モーラム歌手バーンイェン・ラーケンだろう。彼女の功績は数知れず、タイの人間国宝として国王陛下より認定されている。そのため、タイ国内でも多くの尊敬とともに人気も絶大だ。
バーンイェン・ラーケンは、すでに60歳を超えているが、その声はいまだ艶やかなまま。そしてラムと呼ばれる踊りも、年齢を感じさせない色香すら感じさせる。
彼女がタイの音楽界に残した功績は数あれど、最大の功績はモーラムと呼ばれる東北部の伝統芸能を現在に至らしめた事だろう。
バーンイェンがまだ若かりし当時、モーラムを聞く若者は激減していた。それを憂いた作家陣とともに、歌謡曲の要素をふんだんに取り入れた新たなスタイルを編み出し、さらには現在ラムシンというダンサブルなスタイルが生み出される下地を作った。このラムシンは、昨年まで大ヒットしていたインリーの歌うスタイルで、多くの若者に人気がある。
今回バーンイェンは、実娘のキャンディーも帯同して来る。キャンディーは、モーラム歌手ではないが、ラジオDJや独自のバンド活動も行いながら、母バーンイェンともよくコラボしている。そのキャンディーが母・バーンイェンに代わってメッセージを寄せてくれた。
「今回、わたしも母も大好きな日本で、大好きな日本の方々に、初めてわたしたちのステージを見ていただける事になり、とても喜んでいます。今、タイフェスティバルに向けて、いくつもある全てのモーラムのスタイルを母とともに練習に励んでいます。タイ人全てを代表するつもりで最高のショーをお見せしたいと思っています。あと日本に住んでいるタイ人の皆さんにも、ぜひ見に来ていただきたいです。当日は、ぜひ一緒に踊りましょう」
★モーラムとは、ラオスとタイ東北部に伝わる伝統芸能。古くは、伝統楽器ケーンだけの伴奏で一人、ないし男女二人がアドリブで長時間に渡り、踊りながら歌うものだったため、長く修練をした者しか演じる事はできなかった。しかし、バーンイェンらの編み出した歌謡曲の要素を取り入れたことで、カラオケの普及とともに一般的に広まっていった。
現在ラジオなどで聞く事ができるのは、すべて歌謡曲を取り入れたモーラムであり、伝統的なものは中々聞く事ができない。今回のバーンイェン・ラーケンの公演では、この伝統的なモーラムも披露されるので、非常に貴重な機会となる。
【執筆 : そむちゃい吉田】