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【タイ】雨季でしばしば発生する冠水、停電、ネットの遅れ

Global News Asia 2015年7月18日 10時0分

 2015年7月18日、タイの雨季に発生する問題をいくつか紹介したい。今年は例年よりもかなり遅くに雨季に入った。いつもは5月半ばには雨が降り始めるが、今年は6月に入ってからであった。しかも、雨期に入ったとはいえ、7月中旬を過ぎた今でも降雨量は例年よりかなり少なく、プーミポン国王陛下が給水対応の指示を出されたというニュースも出ている。

 雨季というと1日中雨が降っているイメージがあるが、東南アジアにおける雨季は、毎日ほぼ決まった時間に集中的に降って終わってしまう。雨季の始まりや終わりかけは時間帯が読めなくなるが、乾季に入ると肌で空気が変わったことがわかるほど境目がはっきりしている。

 降雨はときに日本で言うゲリラ豪雨にもなる。タイの集中豪雨は一極集中型で、極端には道路の向こう側は土砂降りでも、こちら側は晴れているほど違っている。

 そのため、場所によっては排水が追いつかず、道路が冠水することもあるし、雨によって停電も頻繁に発生する。停電は周辺一帯がそうなることは稀だが、建物単位ではかなり頻繁だ。会社事務所などは電源のバックアップが必須で、それを忘れていると、突然パソコンでの作業が中断されてしまうどころか、データもすべて消えてしまいかねない。

 また、日本では考えられないことだが、ネットの通信スピードも著しく遅くなることもしばしばある。容量の大きなデータを送受信する際に時間がかかるなど、なぜそうなるのかはわからないが、雨によって仕事が遅くなったりする。

「映像系の仕事をしているので普段から送受信のデータ量が重いのですが、雨のときは特に遅くて大変です。でも、雨が原因だと日本側に説明しても信じてもらえないし…」

 バンコクに事務所を構える日本人駐在員が嘆く。もちろん100%の確率でこの問題が起こるわけではないが、タイ人の中には雨とは関係ない業務遅延を雨のせいにする不届き者もいる。そのため、相手側には雨が原因ではなく、単に怠慢だと映るようである。

 タイで働く者には雨はいろいろな意味で大敵なのである。
【執筆 : 高田胤臣】

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