2015年8月30日、「パンの缶詰」を展開するパン・アキモト(栃木県那須塩原市)が、今月28日に初の海外出店となるベーカリー「ゴチパン」をベトナム第三の都市・ダナンに出店した。
ビルの一階に構える約90平方メートルの店内では、パンの販売はもちろん、購入した商品を食べられるイートインスペースを用意し、店外にはカフェテリアも備える。
商品は菓子パンや食パンなど、日本と同様のラインナップを揃えている。バインミーと呼ばれる、フランスパンに肉や野菜を挟んだものが主流と言われるベトナムだが、開店以来、作ったそばから売り切れる状態が続いており、評判は上々だ。
スタッフは本社で研修したベトナム人6名と、しばらくの間は本社のパン職人も現地にて指導に当たる。
パン・アキモトは、昭和22年に栃木県黒磯市(現在の那須塩原市)で創業。学校給食への供給や地元スーパー内への出店など、地域に根付いたパン店として着実に展開していく。
そんな折、阪神大震災が発生。被災地にパンを送るも、消費される前に痛んでしまい、多くのパンが破棄される。「美味しいパンを食べてもらいたい」その一心から、パンをフワフワの状態のまま3年~5年(味によって異なる)長期保存できるパンの缶詰を開発。現在では各市区町村の備蓄だけでなく、NASAの宇宙食にも採用され、パンの缶詰と、そこに込められた想いは、多くのメディアでも取り上げられている。
一方、昨年には地元・那須塩原市に「石窯パン工房・きらむぎ」をオープンした。パンの缶詰の成功に奢ることなく、地元のパン店としての本分も忘れていない。
地域と世界、同時並行で展開していくパン・アキモト。今回のベトナム進出に伴い、現地法人を窓口とし、本社でのベトナム人研修生の受け入れも行っている。将来的には、帰国した研修生が開店するパン店との連携も視野に入れている。
田舎のパン店の想いは、まだまだ様々な形で展開されそうだ。
【執筆 : 大場敬幸】
ビルの一階に構える約90平方メートルの店内では、パンの販売はもちろん、購入した商品を食べられるイートインスペースを用意し、店外にはカフェテリアも備える。
商品は菓子パンや食パンなど、日本と同様のラインナップを揃えている。バインミーと呼ばれる、フランスパンに肉や野菜を挟んだものが主流と言われるベトナムだが、開店以来、作ったそばから売り切れる状態が続いており、評判は上々だ。
スタッフは本社で研修したベトナム人6名と、しばらくの間は本社のパン職人も現地にて指導に当たる。
パン・アキモトは、昭和22年に栃木県黒磯市(現在の那須塩原市)で創業。学校給食への供給や地元スーパー内への出店など、地域に根付いたパン店として着実に展開していく。
そんな折、阪神大震災が発生。被災地にパンを送るも、消費される前に痛んでしまい、多くのパンが破棄される。「美味しいパンを食べてもらいたい」その一心から、パンをフワフワの状態のまま3年~5年(味によって異なる)長期保存できるパンの缶詰を開発。現在では各市区町村の備蓄だけでなく、NASAの宇宙食にも採用され、パンの缶詰と、そこに込められた想いは、多くのメディアでも取り上げられている。
一方、昨年には地元・那須塩原市に「石窯パン工房・きらむぎ」をオープンした。パンの缶詰の成功に奢ることなく、地元のパン店としての本分も忘れていない。
地域と世界、同時並行で展開していくパン・アキモト。今回のベトナム進出に伴い、現地法人を窓口とし、本社でのベトナム人研修生の受け入れも行っている。将来的には、帰国した研修生が開店するパン店との連携も視野に入れている。
田舎のパン店の想いは、まだまだ様々な形で展開されそうだ。
【執筆 : 大場敬幸】