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【ミャンマー】テイン・セイン大統領の恩赦により釈放された7000人の受刑者の再犯が問題に

Global News Asia 2015年9月9日 9時0分

 2015年9月9日、ミャンマーのテイン・セイン大統領は恩赦により、今年7月30日、7000人の受刑者を釈放した。釈放された受刑者の中にはミャンマー国内で木材違法伐採や密輸をしたとして7月22日に終身刑が言い渡されたばかりの中国人153人も含まれている。

 しかし今回、恩赦の対象となった受刑者の中には、強盗や窃盗などの罪で収監されていた者も多く含まれており、釈放から一カ月も経たない内に、それらの元受刑者による再犯が各地で問題となっている。

 ヤンゴン管区のある地区では地区会長と口論になった元受刑者が地区会長を殺害し、現在も逃亡している。

 また、マンダレー管区では違う元受刑者が金品目的の強盗未遂を起こしている。

 更に、最近バイナウンで起きた集団強盗では逮捕された10名のうち8名が、この7月30日に釈放された元受刑者であるという。

 元受刑者による再犯は報道されている事件以外にも、多数起きていると警察関係者は語る。

 ミャンマーでは外国のように犯罪者の再発防止対策が行われておらず、保護観察システムもない。釈放されても家族などの身寄りがなく、仕事も住む場所もない者も多く、そうした事が再犯の原因の一つであると見られている。

 今回の恩赦には一部の政治犯は含まれていないことから、なぜ優先的に釈放されるべき政治犯が含まれず、刑半ばの一般受刑者や終身判決を受けた中国人が釈放されたのかと、今回の恩赦に対して、国民からは疑問の声が上がっている。
【翻訳/編集 : 竹永ケイシロ】

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