2015年9月20日、シルバーウィークに入り、最大で5日間の連休になっている。その際に海外旅行に出る人も多く、タイにもこの時期はたくさんの日本人が訪れる。そのため、タイの観光業や飲食店関係者もこの連休を把握しており、日本人の訪問を楽しみに待っている。
この連休に絡めて、在タイ日本大使館から安全情報が在住日本人を始めとした、連絡先を登録した者へ一斉メールが送られてきた。「邦人の皆様へ 【在タイ日本国大使館からのお知らせ】」という件名で、連休の注意事項が送られている。タイは人気の渡航先で、ほとんどの旅行者がなんのトラブルもなく帰国している。しかし、犯罪発生率は日本より高く、気を緩めるとあっという間に被害者になることもある。
メールでの注意喚起は、まずパスポートの管理から始まっていた。他国も同様だが、タイでパスポートを紛失した際は、紛失もしくは盗難に遭った地域の管轄警察署で「ポリスレポート」を作成してもらわなければならない。最近はあまり聞かれなくなったが、パスポートを悪徳業者に売りつけてから紛失したと届け出る低予算旅行者がいたため、場合によっては現場検証も実施されるようになっている。
これがないと大使館ではパスポートの再発行手続きや帰国のための渡航書の発給ができない。それから、それらを受領したあとはタイ入国管理局でも入国印転記などの手続きが必要で時間がかかる。たかがパスポートといっても帰国便に間に合わなくなることもあるので注意が必要だ。そのため、パスポートの保管と管理には十分気をつけなければならない。
それから、タイの出入国時はたばこや酒類の免税持ち込み量についても注意するように呼びかけている。納税シールのないたばこは紙巻きたばこで1カートン、葉巻などで250グラムまで、酒類は1リットルまでとなっている。
届け出をせずに規定量を超えて持ち込もうとしたことが税関検査で摘発されると高額な罰金が科せられた上、物品没収になる。これらを不服として罰金支払いを拒否したり罰金が支払えない場合には裁判となる。その際は身柄を拘束されることもあるので注意したい。
こういったケースではタイ当局の主権・判断の侵害になるので大使館などが異議を唱えるなどができないため、在タイ日本大使館でも助けることはできない。
それから、タイではひったくりやスリ、置き引き、宿泊施設の屋内窃盗などで観光客が狙われる犯罪やトラブルが発生している点も挙げられている。
薬物犯罪もタイは多く、違法薬物(覚醒剤、麻薬、大麻など)の取り締まりや摘発も厳しく実施されている。タイでは違法薬物を販売目的所持とみなされた場合、判決は殺人罪よりも厳しい罰則(死刑、終身刑、50年の懲役刑など)が科される。
最近はパタヤやプーケットなどのビーチリゾート地におけるジェットスキーのレンタル業者とのトラブルも多発している。元々あった傷を「破損させた」として高額な修理費を請求されるケースが増えているので注意したい。
特に観光地や観光スポットは窃盗や言葉巧みに誘い込んでいく詐欺も多いので、基本的に親しげに話しかけてくる人物には注意したい。
タイは物価も安く、食事もおいしい国である。せっかくのシルバーウィークを良い思い出にするためにそういった事件に巻き込まれないよう、ぜひ最低限の注意だけは怠らないようにしていただきたい。
【執筆 : 高田胤臣】
この連休に絡めて、在タイ日本大使館から安全情報が在住日本人を始めとした、連絡先を登録した者へ一斉メールが送られてきた。「邦人の皆様へ 【在タイ日本国大使館からのお知らせ】」という件名で、連休の注意事項が送られている。タイは人気の渡航先で、ほとんどの旅行者がなんのトラブルもなく帰国している。しかし、犯罪発生率は日本より高く、気を緩めるとあっという間に被害者になることもある。
メールでの注意喚起は、まずパスポートの管理から始まっていた。他国も同様だが、タイでパスポートを紛失した際は、紛失もしくは盗難に遭った地域の管轄警察署で「ポリスレポート」を作成してもらわなければならない。最近はあまり聞かれなくなったが、パスポートを悪徳業者に売りつけてから紛失したと届け出る低予算旅行者がいたため、場合によっては現場検証も実施されるようになっている。
これがないと大使館ではパスポートの再発行手続きや帰国のための渡航書の発給ができない。それから、それらを受領したあとはタイ入国管理局でも入国印転記などの手続きが必要で時間がかかる。たかがパスポートといっても帰国便に間に合わなくなることもあるので注意が必要だ。そのため、パスポートの保管と管理には十分気をつけなければならない。
それから、タイの出入国時はたばこや酒類の免税持ち込み量についても注意するように呼びかけている。納税シールのないたばこは紙巻きたばこで1カートン、葉巻などで250グラムまで、酒類は1リットルまでとなっている。
届け出をせずに規定量を超えて持ち込もうとしたことが税関検査で摘発されると高額な罰金が科せられた上、物品没収になる。これらを不服として罰金支払いを拒否したり罰金が支払えない場合には裁判となる。その際は身柄を拘束されることもあるので注意したい。
こういったケースではタイ当局の主権・判断の侵害になるので大使館などが異議を唱えるなどができないため、在タイ日本大使館でも助けることはできない。
それから、タイではひったくりやスリ、置き引き、宿泊施設の屋内窃盗などで観光客が狙われる犯罪やトラブルが発生している点も挙げられている。
薬物犯罪もタイは多く、違法薬物(覚醒剤、麻薬、大麻など)の取り締まりや摘発も厳しく実施されている。タイでは違法薬物を販売目的所持とみなされた場合、判決は殺人罪よりも厳しい罰則(死刑、終身刑、50年の懲役刑など)が科される。
最近はパタヤやプーケットなどのビーチリゾート地におけるジェットスキーのレンタル業者とのトラブルも多発している。元々あった傷を「破損させた」として高額な修理費を請求されるケースが増えているので注意したい。
特に観光地や観光スポットは窃盗や言葉巧みに誘い込んでいく詐欺も多いので、基本的に親しげに話しかけてくる人物には注意したい。
タイは物価も安く、食事もおいしい国である。せっかくのシルバーウィークを良い思い出にするためにそういった事件に巻き込まれないよう、ぜひ最低限の注意だけは怠らないようにしていただきたい。
【執筆 : 高田胤臣】