2015年10月10日、バンコクで噂の「断らない」タクシーに乗ったので、そのときの様子をレポートする。
バンコクはタクシーの台数が多いが運転手の一部にモラルが欠如しており、道を知らない、メーターを使わず法外な料金を要求する、暴言を吐く、運転が乱暴などの問題点が外国人だけでなく、タイ人からも指摘されている。タクシーなどを管轄するタイ陸運局は苦情を受け付ける短縮ダイヤルを設け、24時間体制で対応しているが、その効果は現れてはいない。
そんな中、オールタイタクシー社が今年5月に運行を開始している。常時メーターを使用し乗車拒否はしない。GPSで位置情報を提供し、専用アプリなどで車を呼ぶことができる、といったサービスが売りになっている。タイではトヨタ・アルティスが圧倒的に多いが、同社では全車トヨタ・プリウスを採用し、黄色の車体で見分けがつきやすい。
現在は100台前後しか走っていないようで、流しを捕まえることは意外と難しい。そんな中、筆者はついに流しのオールタイタクシーに乗ることができた。
まず、実際に乗車拒否はなかった。筆者の目的地は時間帯によっては10台中7台は嫌がる場所だ。現状はほぼ新車に近いので、乗り心地も快適だった。運転手に話を聞くと、「我々はこれまでのタイのタクシーとは違います。安全、かつ迅速な移動を提供します」と自信を持って話した。会話中の言葉遣いや態度もよく、これまでのタクシーとは違う印象を受けた。
しかし、タイのタクシーは個人と協同組合に分かれており(オールタイタクシーは一応後者に入る)、協同組合の車両の色が自由化された約10年前にも一部のタクシー会社が乗車拒否はしないなどの社則を掲げたが、数年もしないうちに他社と同様の状態になってしまった。
オールタイタクシーが今後この状態を継続できるのであれば、タイのタクシー業界も大幅に変わることは間違いない。
【執筆 : 高田胤臣】
バンコクはタクシーの台数が多いが運転手の一部にモラルが欠如しており、道を知らない、メーターを使わず法外な料金を要求する、暴言を吐く、運転が乱暴などの問題点が外国人だけでなく、タイ人からも指摘されている。タクシーなどを管轄するタイ陸運局は苦情を受け付ける短縮ダイヤルを設け、24時間体制で対応しているが、その効果は現れてはいない。
そんな中、オールタイタクシー社が今年5月に運行を開始している。常時メーターを使用し乗車拒否はしない。GPSで位置情報を提供し、専用アプリなどで車を呼ぶことができる、といったサービスが売りになっている。タイではトヨタ・アルティスが圧倒的に多いが、同社では全車トヨタ・プリウスを採用し、黄色の車体で見分けがつきやすい。
現在は100台前後しか走っていないようで、流しを捕まえることは意外と難しい。そんな中、筆者はついに流しのオールタイタクシーに乗ることができた。
まず、実際に乗車拒否はなかった。筆者の目的地は時間帯によっては10台中7台は嫌がる場所だ。現状はほぼ新車に近いので、乗り心地も快適だった。運転手に話を聞くと、「我々はこれまでのタイのタクシーとは違います。安全、かつ迅速な移動を提供します」と自信を持って話した。会話中の言葉遣いや態度もよく、これまでのタクシーとは違う印象を受けた。
しかし、タイのタクシーは個人と協同組合に分かれており(オールタイタクシーは一応後者に入る)、協同組合の車両の色が自由化された約10年前にも一部のタクシー会社が乗車拒否はしないなどの社則を掲げたが、数年もしないうちに他社と同様の状態になってしまった。
オールタイタクシーが今後この状態を継続できるのであれば、タイのタクシー業界も大幅に変わることは間違いない。
【執筆 : 高田胤臣】