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【タイ】サイアム・パラゴンで見つけた30代には懐かしい日本の味

Global News Asia 2015年10月31日 11時0分

 2015年10月31日、東京で例えるなら渋谷や原宿と言われるバンコクのサイアム地区は大都会の中心であることから大きな商業施設がいくつもある。その中で最も大きく、最も高級志向が強いのが「サイアム・パラゴン」というデパートだ。

 このパラゴンの中にはデパートだけでなく、水族館や子どもの遊戯施設、銀行などあらゆる店が入居している。中でも充実しているのは飲食店だ。バンコクは特に和食が人気になっていることもあり、パラゴンの和食店の数はかなり多い。日本から来た有名店だけでなく、タイ人オーナーで本物の日本の味からはやや遠いものを売る店など様々ある。

 こういった店を見ていて感じるのは、アイデアはほぼ出尽くしていて、出店者側は一所懸命に考えたのだろうなということだ。ありふれたものではつまらないが、独特なものに走りすぎることもできない。しかも、客の舌は肥えているので、下手なものを出せばすぐに淘汰されてしまう危うさもある。

 そんな中でたまたま目にしたもので筆者の気を引いたのは、1990年代初頭に日本で流行った「チーズ蒸しパン」のようなお菓子だった。チーズが香り、しっとりやわらかなあのパンの形そのものを売っている店があったのだ。ベーカリーではなく、ケーキをメインにした店で、ほかにはどら焼きや草餅もあった。

 王道のチーズ蒸しパンの味のほかに、チョコ味やミルク味などもあり、30バーツ程度(約100円)と比較的安いものだった。実際に食べてみた感じでは、こういった味だったかもしれないという思いはあるものの、残念ながらインパクトに欠けていた。

 しかし、年齢にもよるがこういった懐かしいものがまたタイに登場することは、在住者としてはさらに住みやすくなって嬉しい限りである。
【執筆 : 高田胤臣】

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