Infoseek 楽天

【タイ】軍政がマフィア撲滅開始も疑問符?

Global News Asia 2015年11月8日 9時0分

 2015年11月8日、プラユット首相は、6カ月以内にマフィアと呼ばれる国内に巣食う諸悪を根絶すると語った。

 しかし、その翌日に行われた取締りで検挙されたのは、観光客からボッタクリを繰り返していた小悪党などで、早くも「口先だけではないのか?」との疑問が投げかけられている。

 タイ軍事政権のトップ、プラユット首相は定例の政見放送の中で、「今後6カ月以内に、タイに長く巣食っているマフィアと呼ばれる諸悪のボスたちを追い詰め、根絶する」と語った。

 そして、その本気度を示すものと見られた取締りが翌日に実施された。しかし、そこで検挙されたのは、王宮広場などで観光客などを土産物屋や宝石店に案内するなどして、暴利を巻き上げようと勧誘していた者や、トゥクトゥク運転手やボートの船頭などの小悪党ばかり。

 これには、タイのネチズンたちも“大山鳴動してねずみ一匹”だと、批判が噴出した。

 タイの裏社会には、かねてより軍部や警察も深く関わっていると言われ、麻薬の取引きなどにもこうした関係者が少なくないとも言われている。

 かつてタクシン元首相が、このキャンペーンに本気で取り組んだ結果が、未だに続いている逃亡生活とも言われている。

 こうした事情から、事情通はもとより、一般市民の間では、その本気度は全く信用されていない。

 更にプラユット首相は別の記者会見の席上で、必要なら鎖国してもいいと答え、それに対してバンコク市民の多くが、支持していると報道された。

 やっと近代国家としての体裁を整えつつあるタイだが、軍事政権から民政への移管の目処も立たないまま、更に時代を逆行しようとしているだろうか?
【翻訳/編集 : KK】

この記事の関連ニュース