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【ミャンマー】ヤンゴン証券取引所で相場操縦か ティラワ関連株、証取が警告

Global News Asia 2016年6月6日 12時0分

 2016年6月1日、日本の支援で昨年に誕生したヤンゴン証券取引所(YSX)は市場で相場操縦が行われた疑いがあるとして、警告文を発表した。

 「見せ玉」と呼ばれる大口の注文を出したのちにキャンセルする手法で、株価の操作を狙った可能性がある。3月の取引開始以来、YSXがこうした警告を発するのは初めて。

 地元英字紙ミャンマータイムズによると、この取引が行われたのは5月20日に新規上場した「ミャンマー・ティラワSEZホールディングス(MTSH)」の株式という。

 発表文によると、大口の注文は、取引が成立する午前11時と午後1時の数分前に取り消されているという。YSXでは、日本など先進国の証取と異なり随時取引が成立するのではなく、午前と午後に一回ずつ売り買いのマッチングが行われ取引が成立する。警告文は、マッチングの直前に大口のキャンセルされた場合、すでに注文を出してしまっている投資家はそれを知る十分な時間がなく、誤った判断で売買をしてしまう可能性があると指摘している。ミャンマーの証券取引法では、相場操縦は10年以下の禁固刑と定められている。

 YSXは、大和証券グループや日本証券グループなどが出資して昨年12月に誕生。ミャンマーでは初めての株式売買となるため、日本が株価操縦やインサイダー取引などの法整備についてもアドバイスしている。YSXは投資家教育にも力を入れる方針だ。
【執筆 : 北角裕樹】

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