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【タイ】「イウ先生殺人事件」容疑者に住民激怒で現場検証中止

Global News Asia 2016年7月7日 11時0分

 2016年7月4日、タイ中央部サラブリ県ゲンコイ郡で同日未明に発生した「イウ先生殺人事件」の犯人立ち会いの現場検証をタイ時間15時頃に警察が実施しようとしたところ、近隣住民およそ1000人が集まる騒動となり中止となった。

 7月4日未明にチャートリー・ルアムスーンナーン容疑者(27歳)がイウ先生と呼ばれる27歳の女性教師宅に侵入し暴行。その後、頸部を刃物で切りつけ殺害した。チャートリー容疑者は容疑を認めており、以前から女性教師に思いを寄せており、暴行の機会を伺っていたという。

 すぐに容疑者は逮捕され、同日15時ごろに事件発生現場で現場検証を行うことになった。タイでは殺人事件などが発生するとマスコミ立ち会いで容疑者の現場検証を行う。

 しかし、あまりにも残酷であったことと、女性教師にまったく非がないことから近隣住民が激怒しており、犯人が到着するのを待ち構えていた。その数はおよそ1000人だとされ、警察車両が付近に到着すると容疑者に向けた罵声などで現場は騒然。そのため、警察は現場検証を断念して、現場から引き上げることとなった。

 タイでは残虐な事件などでは近隣住民が現場検証時に大挙して現れ、私刑にしようとすることもある。危険な場合は容疑者に防弾・防刃服などを着用させるが、今回はタイ全土で話題になったこともあり、予想以上の混乱になったと見られる。

【執筆 : 高田胤臣】

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