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南シナ海、ベトナムと中国の緊張高まるーフィリピンより事態は深刻

Global News Asia 2016年8月10日 20時5分

 2016年8月10日、南シナ海で、ベトナムと中国の緊張が高まっている。フィリピンが提訴した南シナ海をめぐる領海問題で仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)は、中国の主張を全面的に否定する判断を示したが、中国はこの判決を強硬に無視している。

 関係者によると、中国はこれまでと変わらずに南シナ海の実効支配を続行し、島民を増やし、軍事強化や資源の採掘準備を進めている。

 ベトナムは、中国が南シナ海に建設した軍施設や滑走路を攻撃することのできる、移動式のロケット弾発射台(イスラエル製)を5つの拠点に配備した。

 昨年11月には、中国の習近平国家主席が、2006年の胡錦濤氏の訪問から9年ぶりに、ベトナムを訪れ関係の改善に向かうのではと一部関係者は期待を持ったが、まったくの空振りで、その後も中国船のベトナム漁船への襲撃は起きている。

 フィリピンに対して中国は、ドゥテルテ新大統領の進める「麻薬撲滅対策」に中国が情報提供で協力を進めるなど、関係の改善に積極的に動いている。中国は鉄道路線の提案など懐柔を進めている。また、ドゥテルテ氏の母方の祖母が中国からの華僑でもあることもプラスになっている。
【編集 : UD】

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