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Global Women Impactors~アジア女性社会起業家の「伴走者」を募る~(1)

Global News Asia 2017年4月3日 12時0分

 2017年3月23日、まだ肌寒い東京に、平均気温30度の東南アジアから4人の女性起業家が来日した。彼女たちは、丸の内で開催された「アジア女性社会起業家ネットワーク(※1)メンターシッププログラム発足イベント」の登壇者だ。

 来日した女性社会起業家の1人、パシータ・ホアンさんはECHOstoreの代表。持続的な暮らしをコンセプトに、フィリピンの地方コミュニティで作られた石鹸やシャンプー、化粧水、さらにはコーヒーなどの商品をフェアトレードで販売している。環境に優しい商品の数々は、日本人観光客にも人気だ。同社の運営を精力的にこなすなか、パシータさんは、地域の女性起業家の商品販売機会の拡大を目指した活動にも尽力している。

 パシータさんのような、「ビジネスの手法を通じて社会課題に取り組むアジアの女性社会起業家」に対して、関心を寄せる人は多い。今回のイベントには、平日の開催にも関わらずビジネスパーソン103名が参加。東南アジアから来た女性社会起業家の発表に熱心に耳を傾た。

 今回のイベントは、アジアの女性社会起業家の事業拡大のためにマーケティングやデザイン、広報などの技術支援を提供するメンターシッププログラム、「Global Women Impactors」の発足を記念して開催された。会場に集まったビジネス経験の豊富な参加者は、いわば「メンター」の候補者ばかり。来日した女性社会起業家4人のうち、手工芸分野からタイのパサウィー・タパサナン・コダカさん、農業分野からインドネシアのヘリアンティ・ヒルマンさん、IT分野からタイのパチャラポーン・パンスワンさんら3人が、2017年度メンターシッププログラムの受講者として決定しているが、いずれも日本のマーケット進出を通して事業拡大を目指しているため、会場に集まった日本人メンター候補者への事業紹介に力が入った。
 
 そんな彼女たちの応援にかけつけたのが、数多くのIT ベンチャー育成支援に携わってきた株式会社ウィズグループ代表取締役奥田浩美さんと、「ウーマノミクス」の提唱者であるゴールドマン・サックス証券株式会社副会長キャシー松井さんの2人だ。Will Lab代表の小安美和さんの進行で、「これからの社会に求められる価値とビジネスの在り方」について、豪華な基調対談が実現。キャシー松井さんからは、「本業で忙しくとも、個人として社会的な活動をすることでエネルギー投入以上の、自分の成長というリターンが得られる」、また奥田さんからは「誰かのため息に耳を貸すことで、大きなチャンスが生まれる。ため息こそがイノベーションの種である」との話があり、「メンターとしてアジアの女性社会起業家を支援する」という参加者の興味関心をさらに刺激した。

 メンターの募集は、2017年4月1日から5月7日まで(※2)。選考で決定したメンターが事前研修を経て、各女性社会起業家に対して3~5人のチームを結成。6月から約5ヶ月間、主にオンラインでのメンターシップを実施する。メンターとしては、アジアの女性社会起業家の事業成長を目指して、自身が持つスキル・知見・ネットワークを提供しながら、起業家に寄り添い、真摯に向き合う「伴走者」を求めている。

 次週以降3回にわたり、2017年度メンターシッププログラムの受講者として決定した3人の女性社会起業家を紹介する。
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※1: アジア女性社会起業家ネットワーク(Asian Women Social Entrepreneurs Network: AWSEN)は、2014年に日本財団の支援で誕生。タイのNGO「女性の地位向上協会」と一般社団法人re:terra(リテラ)(東京)が共同で運営管理を行っている。日本財団は、2014年の「アジア女性社会起業家セミナー」、2015-2016年に計4回開催された「アジア女性社会起業家ネットワーク会議」を通して、アジアの女性起業家120名以上の事業能力強化とネットワーキングを支援。2017年度よりメンターシッププログラム「Global Women Impactors」を支援する。

※2: 「Global Women Impactors」メンターへの応募(2017年4月1日~5月7日)はこちら↓
https://goo.gl/forms/EHp2VJlw5KzPeteV2
【執筆 : 日本財団 田中麻里】

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