2017年4月17日、ミャンマーではビルマ歴の新年を迎え、13日から行われていた水かけ祭りが終了した。ただ、今年の水祭りは、今ひとつ盛り上がりに欠けたとの指摘が出ている。祭りの期間にサイクロン接近による異例の豪雨となったことに加え、国民民主連盟(NLD)政権がステージの規制強化や休日の短縮など急な制度変更を行ったことが背景にある。
最大都市ヤンゴンでは13日以降断続的に豪雨となり、祭りが最高潮を迎えるはずの16日には暴風雨となった。横殴りの雨に加え、鋭い雷鳴も轟く悪天候だった。普段は沿道の市民からの放水を浴びるためトラックの荷台に乗って街を走り回る市民らは、放水ではなく豪雨に打たれびしょ濡れに。それでもずぶぬれになりながら奇声をあげて楽しむ奇妙な光景が見られた。
今年は、当局が水かけ祭りを約1か月後に控えた3月、例年10日の休日を5日に短縮すると突如発表した。すでに帰省や旅行の予定を入れている市民も多く、労働者ら数千人が詰めかける抗議デモに発展。慌てた当局が各企業の裁量に任せることにしたことで混乱に拍車がかかった。あるミャンマー人会社員は「新政権がどうしてそんなことをしたのか理解に苦しむ」とあきれ顔だ。
また祭りでは例年、カンドージ湖畔などに設置された舞台でダンスミュージックを流し、天井からシャワーのように水が流れる中で若者らが踊りくるうイベントが人気を博していた。この舞台についても、ヤンゴン市が規制を強化したため、設置数が大幅に縮小した。これらの舞台には、旧政権の利権の温床という指摘があったほか、ディスコミュージックで踊るのは伝統的な水かけ祭りの催しではないという批判に配慮したものとみられる。
そんな中でも水かけ祭りは、普段は真面目なミャンマー人が羽目を外すことができる数少ないイベントだ。現地報道によると、14日までの2日間だけで、飲酒運転による事故や乱闘などにより8人が死亡、78人がけがをしたという。
【執筆 : 北角裕樹】
最大都市ヤンゴンでは13日以降断続的に豪雨となり、祭りが最高潮を迎えるはずの16日には暴風雨となった。横殴りの雨に加え、鋭い雷鳴も轟く悪天候だった。普段は沿道の市民からの放水を浴びるためトラックの荷台に乗って街を走り回る市民らは、放水ではなく豪雨に打たれびしょ濡れに。それでもずぶぬれになりながら奇声をあげて楽しむ奇妙な光景が見られた。
今年は、当局が水かけ祭りを約1か月後に控えた3月、例年10日の休日を5日に短縮すると突如発表した。すでに帰省や旅行の予定を入れている市民も多く、労働者ら数千人が詰めかける抗議デモに発展。慌てた当局が各企業の裁量に任せることにしたことで混乱に拍車がかかった。あるミャンマー人会社員は「新政権がどうしてそんなことをしたのか理解に苦しむ」とあきれ顔だ。
また祭りでは例年、カンドージ湖畔などに設置された舞台でダンスミュージックを流し、天井からシャワーのように水が流れる中で若者らが踊りくるうイベントが人気を博していた。この舞台についても、ヤンゴン市が規制を強化したため、設置数が大幅に縮小した。これらの舞台には、旧政権の利権の温床という指摘があったほか、ディスコミュージックで踊るのは伝統的な水かけ祭りの催しではないという批判に配慮したものとみられる。
そんな中でも水かけ祭りは、普段は真面目なミャンマー人が羽目を外すことができる数少ないイベントだ。現地報道によると、14日までの2日間だけで、飲酒運転による事故や乱闘などにより8人が死亡、78人がけがをしたという。
【執筆 : 北角裕樹】