2017年8月12日、タイの母の日は、シリキット国王妃(現在:王母)の誕生日。今年も国中で関連行事が行われ、各家庭でも、それぞれお母さんへの感謝を表す時間が持たれた。普段、母親と同じようにお世話になり敬う存在の方々へも感謝の意を表す大切な日。
タイ医学の総本山であるワットポー タイ トラディショナル メディカル スクールでも、毎年母の日にちなんだイベントを行なっている。今年も保護者と8〜13歳までの子どもたち40組が、タイ医学文化を楽しみながら母の日を過ごした。タイ関連情報を発信している『YINDEED magazine』の呼びかけで、日本人もバンコク在住者や、旅行者6組が参加した。
このイベントはスクール理念に基づき、タイ医学文化継承を通じて、ふれあいや対話の時間を大切に育むこと、また相手の痛みや喜びを分かち合える心を育むこと、などの仏教的情操教育を願って毎年母の日に行われているもの(参加費無料)。
まず、ワットポー寺院境内で、タイヨガ(タイ語:ルーシーダットン)を体験。古来、悟りを開こうと岩山で長時間座禅を組んで修行していた修行僧たちが、身体の凝りや痛みを軽減させるために編み出したと言われるタイヨガを30分程行い、気持ちの良い汗を流した。
次は、ヤードム作り。年中暑いタイでは、気分転換、頭痛対策、鼻づまり、乗り物酔い、暑さ対策などに日常的にヤードム(嗅ぎ薬)が使われている。タイハーブの、香りから癒されようとする主旨のもの。商品化されている市販のものは、香り以外からハーブを垣間見ることはなかなか難しいが、まだ原型のままの乾燥タイハーブを自分で混ぜ合わせ、ヤードムを手作り。タイ料理にもたくさんのタイハーブが使われているが、ヤードムとなるとタイ人でもなかなか手作りすることはなく、初めて見るヤードムタイ用ハーブに興味津々の様子。
この後、タイ古式マッサージの練習。家庭でもやりやすい、座位での肩凝りマッサージ数ポーズに挑戦。タイ古式ならではの、体重移動させながら腕を使ったストレッチや指圧のやり方など、ベテランの先生たちに丁寧な指導を受けながら、まずは子供たちから練習を始め。真剣に取り組む姿が印象的。
最後は習いたてのマッサージと、感謝を綴ったカードをタイ母の日のシンボルフラワーであるジャスミンの花を添えてお母さんにプレゼント。子どもたちからの心のこもったプレゼントに、涙ぐむお母さんも。
参加者の子どもたちからは「楽しかった、マッサージができるようになって嬉しい、もっとやってみたい、お母さんが喜んでくれて嬉しかった」など。お母さんからは「とても良い異文化体験だった、思った以上に充実した時間だった、子ども達にも保護者にも貴重な経験になった」など有意義な時間になったとの感想が寄せられた。
今回、特別に参加した、東京医科歯科大学医学部医学科からチュラロンコン大学医学部に短期留学している水越康平さんと髙嶋吉朗さんは「タイマッサージは東洋医学と通じるところがあり、西洋医学の視点からはまだ証明できないことが多いです。ですが、今回のイベントを通して、西洋医学でも示しきれていないメンタルヘルスにおいて、全身・精神の安らぎを与える素晴らしい役割があるのだなと実感できました。(水越)」「一番印象的だったのはヤードムを自分で作ったことです。材料から自分で混ぜて作るのは本当に貴重な体験でした。毎日の生活の中でなんとなくの不調を感じる方は多いと思います。タイ医学のマッサージや薬は身体に優しい感じがしてそういった方に効きそうで、また身体的に施術者と患者さんの距離が近いので患者さんも診てもらった安心感があるのではないかと思いました。そのよさを自分の医療のあり方にも反映させてよりよいものにしたいと思いました。(高嶋)」と話した。
【タイ医学研究家/ : 宮原由佳】
タイ医学の総本山であるワットポー タイ トラディショナル メディカル スクールでも、毎年母の日にちなんだイベントを行なっている。今年も保護者と8〜13歳までの子どもたち40組が、タイ医学文化を楽しみながら母の日を過ごした。タイ関連情報を発信している『YINDEED magazine』の呼びかけで、日本人もバンコク在住者や、旅行者6組が参加した。
このイベントはスクール理念に基づき、タイ医学文化継承を通じて、ふれあいや対話の時間を大切に育むこと、また相手の痛みや喜びを分かち合える心を育むこと、などの仏教的情操教育を願って毎年母の日に行われているもの(参加費無料)。
まず、ワットポー寺院境内で、タイヨガ(タイ語:ルーシーダットン)を体験。古来、悟りを開こうと岩山で長時間座禅を組んで修行していた修行僧たちが、身体の凝りや痛みを軽減させるために編み出したと言われるタイヨガを30分程行い、気持ちの良い汗を流した。
次は、ヤードム作り。年中暑いタイでは、気分転換、頭痛対策、鼻づまり、乗り物酔い、暑さ対策などに日常的にヤードム(嗅ぎ薬)が使われている。タイハーブの、香りから癒されようとする主旨のもの。商品化されている市販のものは、香り以外からハーブを垣間見ることはなかなか難しいが、まだ原型のままの乾燥タイハーブを自分で混ぜ合わせ、ヤードムを手作り。タイ料理にもたくさんのタイハーブが使われているが、ヤードムとなるとタイ人でもなかなか手作りすることはなく、初めて見るヤードムタイ用ハーブに興味津々の様子。
この後、タイ古式マッサージの練習。家庭でもやりやすい、座位での肩凝りマッサージ数ポーズに挑戦。タイ古式ならではの、体重移動させながら腕を使ったストレッチや指圧のやり方など、ベテランの先生たちに丁寧な指導を受けながら、まずは子供たちから練習を始め。真剣に取り組む姿が印象的。
最後は習いたてのマッサージと、感謝を綴ったカードをタイ母の日のシンボルフラワーであるジャスミンの花を添えてお母さんにプレゼント。子どもたちからの心のこもったプレゼントに、涙ぐむお母さんも。
参加者の子どもたちからは「楽しかった、マッサージができるようになって嬉しい、もっとやってみたい、お母さんが喜んでくれて嬉しかった」など。お母さんからは「とても良い異文化体験だった、思った以上に充実した時間だった、子ども達にも保護者にも貴重な経験になった」など有意義な時間になったとの感想が寄せられた。
今回、特別に参加した、東京医科歯科大学医学部医学科からチュラロンコン大学医学部に短期留学している水越康平さんと髙嶋吉朗さんは「タイマッサージは東洋医学と通じるところがあり、西洋医学の視点からはまだ証明できないことが多いです。ですが、今回のイベントを通して、西洋医学でも示しきれていないメンタルヘルスにおいて、全身・精神の安らぎを与える素晴らしい役割があるのだなと実感できました。(水越)」「一番印象的だったのはヤードムを自分で作ったことです。材料から自分で混ぜて作るのは本当に貴重な体験でした。毎日の生活の中でなんとなくの不調を感じる方は多いと思います。タイ医学のマッサージや薬は身体に優しい感じがしてそういった方に効きそうで、また身体的に施術者と患者さんの距離が近いので患者さんも診てもらった安心感があるのではないかと思いました。そのよさを自分の医療のあり方にも反映させてよりよいものにしたいと思いました。(高嶋)」と話した。
【タイ医学研究家/ : 宮原由佳】