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差別の多い韓国「マスク不足の中でも」改めない政治の鈍感

Global News Asia 2020年3月15日 13時15分

 2020年3月15日、世界的にマスクの不足は解消できていない。本業とするマスク工場がフル稼働し、異業種のシャープの液晶パネル工場でさえマスク製造に参入しているというのに、なぜマスクがないのか。国と国、都市と都市が備蓄マスクを送り合っているが、それが多くの市民の手に渡って助かっているという報道もない。

 近く日本のネット販売で、中国の工場から週に2万枚入荷するマスクを原価で販売するというが、3枚の使い捨てマスクが送料を入れて500円。こんなにマスクがなくなる前の原価は、50枚1箱で200円~250円だったのに、いつ原価が3枚単位になったのだろう。送料はブラックボックスだが、普通にドラックストアで買えない買い物弱者向けの純ボッタクリ価格と言えそうだ。

 韓国ではさらに酷い事態だ。健康保険や身分証のない難民や・移動労働者は、公的マスク購入から除外されている。確かに「純粋な韓国人」だけにマスクが行きわたることが国是なのかもしれない。それでも「純粋でない韓国居住者」もまた、新型コロナウィルスの中で共に生活をしているのだ。

 韓国では今、生まれ年基準で曜日ごと5日に1回マスクを二つ買うことが出来るという。しかし、難民申請してその結果を2年もの間待っている家族は買うことが出来ない。景気悪化で職場から解雇され、家賃と公共料金すら払う金もない状態でもだ。

 韓国政府は、2020年3月9日から公的マスク販売5部制を施行し、住民登録証や外国人登録証などで身分を立証できない難民や未登録移住労働者がマスクの購入から疎外されている。

 また、登録された外国人滞在者も健康保険加入している人にだけ公的マスクは販売されている。これでは、防疫に問題は確実に生じる。

 韓国に居住する未登録滞在外国人は昨年末で39万人に達している。難民申請者は2万~3万人。密入国している人も絶対数居る。

 外国人滞在者は250万人のうち、健康保険に加入しているのは、125万人程度。半分だ。6カ月以上滞在しないと加入できない。短期滞在者67万人や外国人留学生10万人はマスクを買うことが出来ない。

 不平等であればあるほど、防疫網から排除された人がいるほど、感染症に脆弱な社会になる。

 「純粋な韓国人」だけマスクをしても、まったく意味のない話が、今起こっている。
【編集 : UH】

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