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日本の優れた品種改良農産物狙う韓国、日本のサツマイモ「べにはるか」無断栽培

Global News Asia 2020年11月26日 5時0分

 2020年11月、植物の種は、風に吹かれて、海を渡り、他国の地に根付いて、おいしい実をつける。なんの遺恨なく、このセオリー通りだったら世界に争いごとは生まれない。

 植物、特に食用になるものは、近年、各国の農業従事者が、おいしい植物を掛け合わせて、よりおいしい植物の種苗に育て上げる。ある意味知的財産権が生じるものである。研究開発には、莫大な時間と労力が発生されるからだ。

 しかし、昨今、シャインマスカットが、開発国である日本の許可なしで、中国や韓国で栽培されている。開発したのは日本だという確証があるのに、逆に日本が盗んだとまで言われたりもする。

 シャインマスカットのようにすでにできた品種だけでなく、苗もまた密かに持ち出されている。平昌オリンピックのもぐもぐタイムで食べられた韓国産のイチゴ「雪香」は、日本のレットバールと章姫を掛け合わせてできたものだと発覚した時、強固に抗議したが、「韓国産だ」ということでまったく悪びれもしなったのは、多くの人に知られている。

 そして今回、韓国で日本のサツマイモ「べにはるか」が無断栽培されていることがわかった。残念なことに、すでに韓国のサツマイモ栽培面積の4割を占めるまでになっているそうだ。韓国の農業関係者が、日本の産地を視察した際に、こっそり苗を持ち帰った。そして2015年ごろから栽培され、18年には、韓国でも流通しはじめたとのこと。

 「べにはるか」は、農研機構が開発。2010年に品種登録されている。これからもわかるように、日本が原産国なのだ。

 きちんとした手続きをとって栽培するならば、100歩譲って、日本という国は許可をするだろう。おいしいものは世界中でシェアするべきだから。しかし、粗悪な栽培方法でできた「べにはるか」が日本より安い値段で、韓国から日本に逆輸入されるのも珍しくない今日、日本産の「べにはるか」の売り上げに影響を及ぼしかねない。粗悪な栽培では、本来のおいしさを出し切れない。本物の「べにはるか」のおいしさを知らない日本国民、のみならず、世界中の人が不幸になる。

 種が風に飛ばされている時代は良かった。しかし、他国の知的財産を簡単に奪うことは、国際問題として世界中に飛びまくる。
【編集 : fa】

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