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更新記事・中国に吹かされ「後悔インドネシア」高速鉄道の完成は5年遅れで、2024年開通か!? 

Global News Asia 2021年7月22日 13時0分

 2021年7月21日、中国の高速鉄道計画は、中国国内では比較的順調に伸びており評価も高まっているが、海外への高速鉄道輸出プロジェクトは、惨憺たる状況で胸を張って誇れるプロジェクトは皆無。

 中国はダイナミックな建設手法が得意で、環境に配慮する視点は低い。水質汚染、大気汚染、洪水などが起き、ジャカルタの南に位置するボゴール郊外の地域では「自宅の壁に亀裂が生じた」ため訴訟騒ぎが起きている。

 相手国の状況もあるため、全て中国に一方的に非があるわけではないが、インドネシアの状況だけは中国に大きな悪気がある。インドネシア鉄道関係者には「中国に騙された」と嘆くスタッフが多い。この悲しい状況になっているのは、高速鉄道計画(ジャカルタ―バンドン間・約140Km、当初計画2019年開業予定)だ。現在の進捗状況から早くても開通するのは2024年と見られている。再選を目指すジョコ大統領の実績として、選挙対策のPRにしようとの目論見は崩れ去った。

 ほぼ、日本の新幹線方式での導入が確実視されていた中、中国の「財政負担ゼロ」という誘惑に騙されてしまったからだ。しかも、中国が提出した調査資料は日本企業の資料を、ほぼ丸写ししたものだった。インドネシアの悪い役人が、情報を中国に渡したのが原因だと言われている。完成しても採算がとれるようになるのは、かなり厳しいスキームだ。中国は採算を度外視して、世界へのPR用実績作りではと、インドネシア当局も理解していたが「有言実行」が度々無視されることが多く、インドネシア側は困惑の連続だ。

 ジョコ大統領は、中国の怖さや、したたかさについて無知すぎた。円借款を利用する日本の新幹線方式の導入のオファーを蹴って、ずさんな中国の罠に嵌められてしまった。開通まで辿り着けるかどうか、まだまだ不透明で、完成すれば中国初の高速鉄道輸出プログラム成功事例となる。(2018年7月21日 13時30分配信記事を更新しました)
【編集 : WY】

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