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韓国の微妙な養豚戦略「ポップコーン豚」

Global News Asia 2021年8月7日 6時0分

 2021年8月、純韓国産・在来種の豚肉の消費拡大に、韓国は躍起になっている。

 イベリコ豚など海外から輸入されてくるプレミアム豚肉の需要が高まりを見せている、と言っても、今の韓国経済からして、プレミア豚肉が食べられるのは、一部の富裕層に限られているだろう。ちょっと待て。豚肉だぞ。豚肉は、鶏肉に次ぐ庶民の味覚だ。牛肉ならまだしも、豚肉のプレミア化はおかしくないか? 。プレミアじゃなくても、豚肉が買えないほどの経済状況なのか。

 とにかく高級食材として売れる韓国産豚肉の品種改良に力が入っている。韓国の伝統的在来豚は、黒豚。肉質は優れているらしい。しかし、養豚業者が海外の種豚輸入をし、韓国産のイベリコ豚(韓国産という時点で、イベリコというブランドを使っていいのか)などを育てているため、黒豚は飼育が途切れている状況だった。韓国豚は、飼育日数が長く、子の数が少ない。したがって生産性が低い。しかし、逆に考えると、その希少価値に活路を見出そうとしているのだ。消費者の味覚に合わせ、生産性の高い黒豚を作ればいい。

 肉質がいい在来豚と、生産性が優秀な登録品種豚の交配(この時点で、人間に例えるならば、純粋の韓国人ではなくなる)をする。それが、これから売り出そうとしている「韓国黒豚」だ(だから、純粋の韓国産じゃない)。

 質感と香りがくどくなく、コクがある。焼いている時は、バターでパンを焼いた香りになる…バター味は、牛の持ち味であり、牛の味がする豚っておかしかないか? 。これが、市場では「ポップコーン豚」と呼ばれているそうだ…ポップコーンは塩味かキャラメル味では…。

 ツッコミどころ満載の「韓国黒豚」は、まだそれほど出回ってはいない。養豚農家は、やはり高く売れる韓国産イベリコ豚(違うイベリコじゃない、本物のようにドングリを食べさせてはいないから)を育てて出荷している。どこかハーフな「韓国黒豚」の大衆化への道はまだまだ険しい。
【編集 : fa】

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